高野 真維 2022/10/21 7:00

アマゾンジャパンが主催した「Amazon ECサミット2022」(10月12日、13日)のセッション「Amazonグローバル事業の統括責任者に聞く、Eコマースの未来とビジネス戦略」に登壇したシニアバイスプレジデントのラス・グランディネッティ氏は、コロナ禍や近年の世界情勢の変化を踏まえて、「『変わらなかったこと』に経営の軸足を置くようにしている」と話した。

「変わらなかったこと」とは、顧客が豊富な品ぞろえ、求めやすい価格、迅速なサービス・配送をコロナ禍前と変わらず求め続けたこと。「この基本中の基本に専念すれば、販売事業者、Amazonともにこの先何年も成功しつづけることができると信じている」(ラス氏)と考えを述べた。

アマゾンジャパンが主催した「Amazon ECサミット2022」(10月12日、13日)のセッション「Amazonグローバル事業の統括責任者に聞く、Eコマースの未来とビジネス戦略」に登壇したシニアバイスプレジデントのラス・グランディネッティ氏は、コロナ禍や近年の世界情勢の変化を踏まえて、「『変わらなかったこと』に経営の軸足を置くようにしている」と話した
ラス氏はエンドユーザーからのニーズはコロナ禍前と変わらないと説明(画像は「Amazon ECサミット2022」の「見逃し配信」から編集部がキャプチャ)

ラス・グランディネッティ氏は、グローバルアマゾンのECを統括している人物。欧州、日本、インド、中国、ブラジル、メキシコ、中東、シンガポール、オーストラリアにおけるAmazonのストア事業を統括している。また、法人・個人事業主向けの通販サービス「Amazonビジネス」など各種サービスの経営責任者も務めている。

ラス氏は同セッションで、日本の販売事業者向けのビジネス拡大に向けたアドバイスを求められた際、上述の「変わらないこと」――豊富な品ぞろえ、求めやすい価格、迅速なサービス・配送に引き続き力を入れることが最も重要であると述べた。ラス氏は「これらに注力すれば成功につながると思う」と力を込めた。

「Amazonビジネス」事業は「Amazonで最大の成長」

加えて、セッションでは「Amazonビジネス」の急速な成長にも言及。販売事業者のさらなる利用拡大を促している。

「Amazonビジネス」は日本では2017年に開始。時価総額上位100社のうち80%以上の企業と、国立大学の90%以上が利用している。グローバルでは、これまでに500万社以上の法人および個人事業主が利用しているようだ。

アマゾンジャパンが主催した「Amazon ECサミット2022」(10月12日、13日)のセッション「Amazonグローバル事業の統括責任者に聞く、Eコマースの未来とビジネス戦略」に登壇したシニアバイスプレジデントのラス・グランディネッティ氏は、コロナ禍や近年の世界情勢の変化を踏まえて、「『変わらなかったこと』に経営の軸足を置くようにしている」と話した
「Amazonビジネス」の急成長ぶりに言及した(画像は「Amazon ECサミット2022」の「見逃し配信」から編集部がキャプチャ)

「Amazonビジネス」はおそらく、Amazonで最大の成長を遂げている新規事業。販売事業者にとってビジネスを成長させるすばらしい機会になると考えている。(ラス氏)

ラス氏はこのほか、「フルフィルメント by Amazon(FBA)」のさらなる利用拡大や、海外向けの販路拡大なども、セッションで販売事業者に呼びかけた。

「最優秀賞」受賞のAnkerは各種サービスの活用でブランド展開に成功

ラス氏は「過去にたくさんの販売事業者の成功事例を見てきたなかで、『Anker(アンカー)』はAmazonのあらゆるサービスを活用し、ブランドの展開を成功させたサクセスストーリーとして印象に残っている」と話した。

「Anker」は、モバイル充電ブランドを展開する「AnkerDirect(アンカーダイレクト)」を運営している。「AnkerDirect」は、「Amazon ECサミット2022」の「Amazon.co.jp 販売事業者アワード2022」で「最優秀賞」を受賞した店舗の1つだ。

アワードの受賞企業は、顧客満足度や売り上げ、Amazonが提供する各種サービスの活用度などを指標に選出された。「Anker」はAmazonの各種サービスを活用していることも評価につながったとみられる。

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