松原 沙甫[執筆] 2/1 8:30

アマゾンジャパンは3月以降、「フルフィルメント by Amazon(FBA)」の手数料や仕組みを改定する。

コスト管理と最適化に取り組む一環として、FBAの仕組みや手数料の変更、新たな手数料を徴収する仕組みを導入する。配送コストが増加するなか、多くの手数料を変更なく維持するために、手数料の仕組みを細かく見直すことにしたという。

FBAの仕組みや手数料の変更

FBA新商品特典プログラムの対象拡大(2024年3月1日~)

複数のバリーエーションを持つ商品グループを表す親ASIN(商品識別のためのAmazonの独自コード)を初めてFBAに出品する場合、売り上げに対して5%のリベートを受けることができる仕組みを提供している。これまで、ブランド登録済みの親ASINが対象だったが、ブランド登録のない親ASINも対象にする。

FBA配送代行手数料のサイズ区分変更(2024年4月1日~)

商品1点あたり434円の現行の標準2Aサイズ(3辺の合計が40センチ以下)を、以下の3つのサイズに分割する。

  • 標準20サイズ(同20センチ以下)同413円
  • 標準30サイズ(同30センチ以下)同434円
  • 標準40サイズ(同40センチ以下)同455円

1000円以下の商品のFBA配送代行手数料改定(2024年4月1日~)

重量が1キログラム以下など一定の条件を満たす商品のFBA配送代行手数料が割引になるFBA小型軽量商品プログラムを終了。価格が1000円以下の全商品についてはサイズや重量を問わず、FBA配送代行手数料を一律66円引き下げる。

FBA長期在庫追加手数料の改定(2024年4月15日~)

在庫保管期間が271~365日または365日以上の在庫について、FBA長期在庫手数料を引き上げる。4月15日時点の保管中の在庫に基づき、4月22日付の請求から適用する。

新たな手数料を徴収する仕組みの導入

特定の条件に当てはまる商品に追加でかかるコストを反映させたという。在庫の適正管理によって適用を避けることも可能で、全体としてコスト削減を図ることも可能になるとしている。

低在庫レベル手数料の導入(2024年5月1日~)

小型・標準サイズの商品に低在庫レベル手数料を導入する。在庫レベル(販売数に対し、フルフィルメントセンターに十分な在庫量があるかを示す指標)が継続して一定基準を下回る商品に適用。十分な在庫量を維持することで、Amazonの物流拠点間で商品を適切に分配し、配送スピードや配送コスト、FBA配送代行手数料を適正に保つためという。

関連指標、販売している商品が対象か否かはセラーセントラルで確認できる。なお、追加納品などを実施することで、事前に手数料の適用を避けることが可能としている。

FBA在庫保管追加手数料の導入(2024年6月1日~)

販売数に対して過剰な在庫数をフルフィルメントセンターに保管している販売事業者に対し、月額の在庫保管手数料に加え、FBA在庫保管追加手数料を新たに徴収する。服・ファッション小物、シューズ・バッグの全サイズの商品と、それ以外のカテゴリーの小型・標準サイズの商品に適用する。

関連指標、販売している商品が対象か否かはセラーセントラルで2月をメドに確認できるようにする。なお、在庫を適正に管理することで、事前に手数料の適用を避けることが可能としている。

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