アルペン、ECの物流網強化とDXの加速を目的にEC旗艦倉庫を愛知県に開設

アルペンは、新物流戦略の1つに「ECのサービスレベルの向上」を掲げている

松原 沙甫[執筆]

2024年2月16日 8:30

アルペンは2024年春、愛知県稲沢市にECの旗艦物流倉庫「中京フルフィルメントセンター(中京FC)」を開設する。

「中京FC」の延べ床面積は3万3604平方メートルで地上3階建て。愛知にEC専用倉庫を開設することで、西日本エリアへの配送期間を短縮する。

アルペンが愛知県稲沢市に新設するECの旗艦物流倉庫「中京フルフィルメントセンター(中京FC)」
中京FCの外観イメージ

愛知県にはメイン拠点となるディストリビューションセンター(在庫型物流センター)があり、千葉県の東日本フルフィルメントセンター(FC)よりも迅速な商品供給、店舗向け在庫共有が可能となる。取り扱いアイテムの拡大と在庫高の調整を実現するという。

ECで販売する商品の「撮影」「採寸」「原稿作成」といった「ささげ機能」のスペースを拡張。さまざまな商品カテゴリーの販売サイト登録を迅速に行うなど、強固で効率的な物流体制の構築をめざしていく。

中京FCにはギークプラス社製の自動搬送ロボット29台を導入。ECビジネスの成長に応じて順次拡張していく。導入するロボット棚の高さを1.2倍に変更し、保管スペースを増加することで保管効率も向上させる計画だ。

中京FCにはギークプラス社製の自動搬送ロボットを導入
ロボット棚

アルペンは2018年から、1つ目のEC倉庫である東日本FC自動搬送ロボットを導入し、現在は216台のロボットが稼働している。ロボットの導入により、2023年時点で生産性は4倍向上(2018年比)し、出荷リードタイムを2分の1に短縮(2018年比)している。

生産性や保管効率の向上、需要に合わせた倉庫内のレイアウト変更に加え、アルペンのオーダー特性に応じたロジックの変更・プログラミングの構築など、従来の東日本FCにおける実績から、中京FCでも自動搬送ロボットの導入を決めた。

アルペンは「ECサービスレベルの向上」に向けて、ビジネスの成長に応じた段階的な自動化と省人化へ投資が必要と判断。2018年にEC物流拠点である「東日本FC」を開設し、中京FCは中京エリア初の自社EC専用倉庫となる。

アルペンの2023年6月期におけるEC売上高は250億円強。連結売上高は2445億4000万円で、EC化率は10%程度。

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