オンワード樫山がOMO型店舗戦略を加速、全国137店舗へ拡大

オンワード樫山は2024年春、OMO型店舗「ONWARD CROSSET SELECT(オンワード・クローゼットセレクト)」を大阪府の「ららぽーとEXPOCITY」や宮崎県の「イオンモール宮崎」等にも新規出店している

松原 沙甫[執筆]

2024年4月24日 8:00

オンワード樫山のリアル店舗とオンラインストアの特徴を融合したOMO型店舗「ONWARD CROSSET SELECT(オンワード・クローゼットセレクト)」が、2021年4月の店舗開設以来、店舗数が約3年間で全国137店舗に拡大した。

岩手県盛岡市で3月20日に開店した「ONWARD CROSSET SELECT バルクアベニュー・カワトク店」(1階に約340平方メートルのレディスストア、3階に約310平方メートルのメンズストアの2フロアで展開)では1か月間で売上1億円を計上するなど、好調に推移している。

「ONWARD CROSSET SELECT」は、実店舗とオンラインストアのメリットを融合したオンワード樫山の新業態。会員数約530万人のオンワードメンバーズのデータを活用して各店舗の販売スタッフを中心に商品を選定、ブランドの垣根を超えた売り場作り、商品のほかサービス提供の場を併設しているのを特徴としている。

公式オンラインストア「ONWARD CROSSET」の商品を取り寄せたり、試着・購入できる「クリック&トライ」サービスを展開。顧客が愛用していたオンワードの衣料品を預かり、リユース・リサイクルなどで活用する「オンワード・グリーン・キャンペーン」を実施している。

オンワードメンバーズ会員に実施したアンケートに調査によると、「クリック&トライ」利用者のうち約97%が「また利用したい」と回答。「実物のサイズや素材を確認できること」や「店頭でスタッフに相談できること」が理由としてあがっている。

「オンワード・グリーン・キャンペーン」はグループの環境経営推進の一環で、自社製品愛用者から、可能な限りリユース・リサイクルすることで、衣料品循環システムの構築をめざす取り組み。2024年2月末時点で累計約150万人の顧客から約782万点の衣料品を回収した。

顧客から預かった衣料品は、リサイクルしてRPF(固形燃料)に再生、代替エネルギーとして利用。繊維製品の原料となるリサイクル糸を作り毛布や軍手を生産。毛布は日本赤十字社と協力し、国内外の被災地や開発途上国への支援に活用する。軍手は災害支援、森林保全、啓蒙活動などさまざまな目的で活用している。

※記事初出時、一部本文に誤りがあり4/24 9時30分に修正いたしました。お詫びして訂正いたします。

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