【EC利用実態】ECで使う金額、サイトは? 不満点は? 商品購入の決め手は? 実店舗で購入した商品をECで再購入したことがある割合は?
いつもが発表した「生活者のEC利用実態調査2024」によると、ECの利用金額は月1万円未満が全体の約7割を占めた。調査期間は2月28日~3月1日、調査対象は国内の10歳代~70歳代の男女1675人。
1か月あたりのECでの平均購入金額、「月1万円未満」が約7割
1か月あたりのECサイトでの平均購入金額を聞いたところ、「5000円未満」が42.4%、「1万円未満」が25.9%、「1万円以上2万円未満」が14.9%、「2万円以上3万円未満」が7.4%、「3万円以上5万円未満」が5.2%。1か月あたりのEC平均購入金額は1万円未満が全体の68.1%を占めた。
「ECでギフト購入する」「レビューを書く」ユーザーは、利用頻度と購入金額も高い傾向
平均購入金額が月5000円未満のユーザーは、「ECギフト利用なし」(54.4%)「購入後レビューしない」(50.9%)などが過半数を超えている。しかし、月1万円未満のユーザーでは、「ECギフト利用あり」が59.7%、「購入後レビューあり」が62.7%となっており、ECでギフトを購入するユーザー、購入後にレビューをするユーザーは、利用頻度、購入平均金額が高い傾向にある。
最も利用するECサイト、「Amazon.co.jp」「楽天市場」が二極化
最も利用するECサイトは、全体の傾向として「Amazon.co.jp」と「楽天市場」に二極化している。両ECモールを年代別で見ると、「Amazon.co.jp」では20歳代が37.6%、30歳代が31.6%、40歳代が35.1%、50歳代が31.4%、60歳代が31.2%だった。
「楽天市場」は20歳代が15.2%、30歳代が26.9%、40歳代が29.3%、50歳代が36.4%、60歳代が39.5%だった。しかし、20歳代のメイン利用は「Amazon.co.jp」に偏っており、年代が高くなるほど「楽天市場」の利用率が増えている。
他のECモールやECサイトを見ると、年代別利用状況で2ケタを超えたのは「Yahoo!ショッピング」の50歳代(13.1%)、60歳代(10.1%)のみ。
EC利用時の不満点、トップは「商品やサービスの詳細がわかりにくい」
ECサイトを利用して不便・不満に感じた点を聞いたところ、最も多かったのは「商品やサービスの詳細がわかりにくい」(37.5%)。次いで「不便に感じたことはない」(27.9%)「返品や交換の対応がわかりにくい」(24.3%)「他の商品との比較がしにくい」(24.2%)だった。特に「商品やサービスの詳細がわかりにくい」は高齢層で高い数値となっており、50歳代は40.1%、60歳代も45.2%でともに40.0%を超えている。
一方で、「不便に感じたことはない」という回答が2番目に多いことから、生活者がEC利用に慣れてきていること、事業者側の改善がくり返されていることが推察される。
ECでの商品購入の決め手の上位は「価格」「配送料」「詳細な商品説明」
ECで商品を購入する決め手やきっかけは、「商品本体の価格」(61.1%)が最多、次いで「配送料」(52.3%)「詳細な商品説明」(50.4%)「商品に関するレビュー」(39.6%)「安心できるセキュリティ」(25.4%)だった。ECでの購入の決め手となるのは、価格や配送料などのコスト面とレビューやセキュリティといった不安の払拭が影響するようだ。
オンライン×オフライン、ECサイトは“購入の場”以上の役割を持つ
実店舗で購入した商品をECで再購入したことがあるかについては、「はい」が48.8%で約半数近い結果となった。
ECギフトの利用経験があるユーザーのECでの再購入率は60.4%、購入後レビューするユーザーの再購入率も61.4%でともに6割超となった。
約6割が「商品情報やレビューを見るためにECサイトを閲覧」
購入目的以外でECモールやECサイトを閲覧する理由については、「商品情報(商品の価格や新商品など)を確認するため」が56.3%、「レビュー・口コミ情報を参考にするため」が44.9%。また、EC利用経験がないユーザーでも、約3割が実店舗での購入時に参考にしており、ECサイトは“購入の場”以上の役割を担っていると言える。
調査実施概要
- 調査タイトル:「生活者のEC利用実態調査2024」レポート
- 調査方法:Webアンケート
- 調査期間:2024年2月28日~3月1日
- 調査対象:国内の10歳~70歳代の男女1675人
- 調査機関:インテージ