消費者の51%が「ECカートは一時的な保存場所」。購入しなかった理由は「比較のため」が39%、「クーポンの有無を確認」が29%

調査の結果、カートは単なる購入直前のステップではなく、ユーザーが比較や条件確認を行う検討の場としても利用されていることがわかった

大嶋 喜子[執筆]

7:00

Reproが実施したECユーザーの購買行動に関する消費者調査によると、ECユーザーの約半数がカートを「一時的な保存場所」として利用していることがわかった。カートに商品を入れたまま購入しない理由は、ほかの商品やECサイトとの比較、クーポンやキャンペーン確認が上位にあがった。

調査対象は直近3か月以内にECサイトでの商品購入経験がある20〜60代の男女1200人。調査日は2026年1月29日。

51%がカートを「一時的な保存場所」として利用

商品をすぐに購入しない場合のカートを一時的な保存場所として使う頻度を聞いたところ、「よくある」が16.0%、「たまにある」が35.2%で、合計51.2%が「一時的な保存場所として利用する」と回答した。

商品をすぐに購入しない場合に、カートを一時的な保存場所として使う頻度
商品をすぐに購入しない場合に、カートを一時的な保存場所として使う頻度

カートに商品を入れる際の利用目的は、「購入する前提で、そのまま注文するため」が最多で56.5%。続いて「他の商品や他サイトと比較するための一時的な置き場として入れている」が18.8%、「送料や価格、条件を後で確認するために入れている」が10.8%、「今は購入しないが、忘れないように保存している」が6.8%だった。購入以外の目的でカートを利用する割合は合計36.4%。

Reproは「カートは単なる購入直前のステップではなく、ユーザーが比較や条件確認を行う検討の場としても利用されている」と指摘している。

カートに商品を入れるときの利用目的
カートに商品を入れるときの利用目的

カートに入れても購入しない理由は「比較のため」

ECサイトを利用する際、カートに商品を入れたもののそのまま購入しなかった理由として最も多かったのは「他の商品や他サイトと比較するため、判断を保留した」で39.0%。続いて「クーポンやキャンペーンの有無を確認してから決めたかった」が29.5%、「送料や手数料、支払い条件が分からず判断できなかった」「価格が想定より高く、納得できなかった」がそれぞれ22.8%だった。

カートに入れた商品をそのまま購入しなかった理由(複数回答可)
カートに入れた商品をそのまま購入しなかった理由(複数回答可)

モールと自社ECを使い分ける割合は36%

同じ商品がモールと公式オンラインショップの両方で購入できる場合の利用傾向について聞いたところ、最多は「モールで購入することが多い」で40.1%、続いて「商品や状況によって使い分けている」が36.3%、「公式オンラインショップで購入することが多い」が16.2%だった。

Reproは「モールと公式オンラインショップは単純な競合関係ではなく、ユーザーが目的に応じて役割を使い分けながら利用している可能性がある」と解説している。

同じ商品がモールと公式オンラインショップの両方で購入できる場合の利用傾向
同じ商品がモールと公式オンラインショップの両方で購入できる場合の利用傾向

48%が「限定商品を期待する」と回答

ブランドやメーカーが運営する公式オンラインショップを訪れる際、Web限定商品を期待することがあるか聞くと、「よくある」が10.8%、「たまにある」が37.7%で、合計48.5%が一定の期待を持っていることがわかった。一方で、「ほとんどない」(31.5%)、「まったくない」(20.0%)と、期待していない層は全体の51.5%だった。

Web限定商品があることの期待
Web限定商品があることへの期待

Web限定商品に期待する内容は、「オンライン限定の価格や購入条件(割引、会員価格など)が設定された商品」が最多の51.1%、続いて「オンライン限定のカラーやデザイン」が34.6%、「オンライン限定のサイズや仕様」が25.5%だった。

Reproは「Web限定商品は一定の関心を集めているものの、すべてのユーザーにとって強い訪問動機となっているわけではなく、主に価格面でのメリットが期待されている可能性がある」と考察している。

Web限定商品に期待する内容(複数回答可)
Web限定商品に期待する内容(複数回答可)

会員登録を理由に購入を迷う・やめるユーザーは55%

商品購入時に会員登録が理由で購入を迷ったりやめたりした経験の有無は、「よくある」が11.4%、「たまにある」が43.7%で、合計55.1%が会員登録を理由に購入を迷ったりやめたりした経験が「ある」と回答。一方、「ほとんどない」が26.2%、「まったくない」が18.7%で、合計44.9%は会員登録を大きな障壁とは感じていないことがわかった。

会員登録が理由で購入を迷ったりやめたりした経験
会員登録が理由で購入を迷ったりやめたりした経験

会員登録をやめなかった理由は、「そのサイトでしか購入できない商品だった」が最多で40.4%。続いて「価格や条件に納得できた」が33.2%、「一度登録すれば、次回以降の利用が楽になると思った」が28.9%だった。Reproは「会員登録は一定の負担として認識されているものの、商品価値や条件に納得できる場合には受け入れられる傾向があることがわかる」と指摘している。

会員登録をやめなかった理由(複数回答可)
会員登録をやめなかった理由(複数回答可)

レビューは「懸念点まで書かれているか」を重視

商品レビューを見る際に「信頼できそうだと感じるポイント」は、最多が「良い点だけでなく、気になる点も書かれている」で61.8%、続いて「自分の用途や状況に近い人の具体的な使用体験が書かれている」が39.2%、「写真や動画が掲載されている」が26.3%だった。

「ユーザーはポジティブな評価だけでなく、懸念点やネガティブな情報も含めて確認することで商品のリスクを把握し、購入判断を行っている可能性がある」とReproは考察。レビューは購入後に後悔しないためのリスク確認として利用されている側面があり、意思決定においては、不確実性をどれだけ解消できるかが重視されていると見ている。

レビューを信頼できそうだと感じるポイント(複数回答可)
レビューを信頼できそうだと感じるポイント(複数回答可)

調査概要

  • 調査名:ECサイト・アプリの利用経験についてのアンケート
  • 調査期間:2026年1月29日
  • 調査方法:インターネットアンケート調査
  • 調査対象:直近3か月以内にECサイトでの商品購入経験がある20〜60代の男女1200人

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