業務の「見える化」していますか? 作業分解&各スタッフに適した割り振りで組織を上手に動かそう【ネッ担まとめ】

「自分しかできない病」で業務過多に陥っている皆さま、こんにちは。「誰々しかできないから」という属人的な仕事の仕方はリスクがとても高いですが、そのような話ってよく聞きますよね。ただ、多少クオリティが落ちたとしても、どこにどう影響するのでしょうか? いつまでたってもあなたのコピー人間がいないといけない組織は、売り上げも伸び悩むでしょう。では組織力をつけるためにはどうしたらいいのか(私としては、組織力というよりも「組織をどうやって上手に動かせば良いのか」がフィットする気がしています)。皆さんの所属している組織は効率的に物事が進められる形になっていますか?
業務の洗い出し&「見える化」は、ネットショップの成長に大きく貢献する、重要な取り組み
ネットショップの組織力を底上げする!業務分担の鉄則とは? | コマースデザイン
https://www.commerce-design.net/blog-staff/250310-work-division/
経験と知識が豊富な板長は、店の売上を左右する新メニューの開発をし、ベテラン板前は調理や盛り付けといった難易度の高い業務を担当するはずです。
となると、もうおわかりですね。比較的難易度が低く、技術習得にもつながる下ごしらえは、新入りの見習いが担当するのが一般的です。そして、皿洗いや掃除など、調理スキルの向上に直接は関わらない業務はアルバイトが担うことが多いです。
定型的な繰り返し作業などから入ってもらうことになります。そして、そこからスキルを身につけて、だんだんと高度な仕事に進んでもらうのが理想的です。
(中略)
スタッフそれぞれの特性を考慮して業務を割り振ることで、モチベーション向上に繋がります。例えば、裏方作業が得意な人、接客が得意な人、システムに強い人など、個々の特性を把握し、能力を最大限に活かせる配置を心がけましょう。
中小企業にとって非常に重要なことは「OJT」だと思っています。多少のレクチャーなどは必要ですが、「OJT」を抜きに考えることはできません。皆さんそもそも時間がないですからね。そのためには、まず採用に目を向けることが大事だと考えていますが、その話をすると元も子もないので、現状いるスタッフの得意・不得意を把握することが大事だと思っています。まずはしっかり現状を分析して、そこから割り振る。前職ではかなり作業を分解して、それを分担して進めていました。
それだけでモチベーションを維持することは難しいかもしれませんが、見えている部分だけでもしっかりコミュニケーションを取って配置するということは、生産性の向上も含めて非常に大事なことですね。また、「見える化」することで「誰の作業が今止まってしまっているのか」などを、全員がしっかり管理することができます。
一度、業務一覧を作成しておくと、業務分担におけるミスマッチが防げるだけでなく、業務の偏りや重複の解消、業務効率化の改善ポイントの発見など、あらゆる面で生産性を向上させるのに役立ちます。
加えて、業務一覧があれば、誰が何を担当していたのかが一目で分かり、引き継ぎがスムーズに行えるので、休職・退職にも強くなるのもメリットですね。
中長期的な視点で見れば、業務の洗い出しと「見える化」は、ネットショップの成長に大きく貢献する、重要な取り組みだと言えます。
結局「やるかやらないか」という結論になってしまいますが、今がパツパツでも未来のための投資として、業務分担の部分にしっかりとメスを入れる。まずは、発案者が見えている範囲の作業一覧をざっくりと作成しても良いかもしれません。「見える化」することで、業務効率の改善、リスク回避などさまざまなメリットが得られます。
10年以上前、私が前職で行った業務の洗い出しと業務の効率化は2:8の法則で行っており、「人依存・リスクや責任の伴う仕事を2、誰でも行える作業まで落とし込むことを8にする」という目標で業務を分けていました。
「今すぐ」とは言いませんが、ぜひ実践してほしいことです。ただ皆さんも忙しいと思いますし、「どこでそんな時間を作るんだよ」と思うかもしれません。ですが、どこかで思い切って業務の「見える化」と再振分をしてみてください。少しずつメモ程度で良いので、今日から業務の洗い出しを始めてみても良いかもしれません。
要チェック記事
JR東日本、鉄道輸送サービス「はこビュン」を事業化 新幹線で高速・大口輸送を実現 | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/13787
今までは車での移動しかなかったけれど、遂にJR網を使った配送サービスが開始? 個人でも使えるとのことで、使い方によっては色々と変わりそうですね。
オンラインショッピングの購入意欲に関する調査結果レポート | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/61925
オンラインでのお買い物の決め手について。一部の内容に関してはしっかり商品ページ内に記載することで、CVR向上にもつなげられますね。
2025年こそ楽天のRPP広告で成果を出したい!おさえておきたいポイントとツール活用で運用を効率化する方法 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/62101
珍しい「RPP」の記事。私も日々「RPP」を運用していますが、基礎的な運用の周期や考え方を押さえたい人、運用している人も読んでみてください。
カラーミーショップ20周年で振り返るカートシステムの進化と最新オムニチャネル強化動向!EC関連ニュースまとめ【2025年2月】 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/61939
2025年1月の振り返り記事でも書きましたが、中小企業は「今だからこそ導入」という施策が重要になり、それが増えてくるのかなと思います。感覚的にはコロナ前に流行ったキーワードが時間をかけて啓発期(ハイプ・サイクルの周期)になった気がしますね。
ファミリーマート、EC事業に再参入 足立CMO「普通のものは売らない」 | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/13724
「au PAY」と一緒になったと思ったら、次はEC事業の参入。EC事業者としては「大手参入は……」とはいうものの、「セブンイレブン」の撤退を思い出したり。今後の動きが気になりますね。
日本郵便が始めた法人向け配送の新サービス「ゆうパケットパフ」とは? 料金は全国一律で「ゆうパック」よりも“お得” | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/13582
郵政から出た法人向けの新しい配送方法。元々こういった形状の出荷自体は見たことがあったけれど、ルールを決めて事業者向けに正式にリリース、といった形でしょうか。
今週の唸った・刺さった・二度見した
80:20の法則(パレートの法則)
https://asana.com/ja/resources/pareto-principle-80-20-rule(参考情報としてasana「パレートの法則を理解する: メリットや活用方法を具体例付きで解説」のURLを記載しています)
いつからかは定かではありませんが、ほとんどのことでこの「パレートの法則」を意識しているなぁと、この記事を書きながら思ったので、今回はこのキーワードをピックアップしました。
業務のなかで売り上げに直結する重要な仕事というのは、2割くらいだと思っています。ブランディング、マーケティング、施策、業務改善などです。驚くかもしれませんが、前職では1本のメルマガ経由で最大100万円を売り上げた業務がありましたが、それほど重要なメルマガもパートさんが書いていました。重要ではあるけれど、自分ではなくても大丈夫なことは意外とあります。
また、別の視点から見ても良いと思います。仕事が切迫している時にこの法則を使うと、案外仕事がはかどることがあります。忙しい時ほど作業内容や工数などで判断するのではなく、売り上げに直接的につながる2割の業務を優先的に進めてください。その選択をすることで、心が多少落ち着くかもしれません。
今回は最初から最後まで業務のお話でしたが、いかがだったでしょうか? 次回はもう少し緩い感じでいこうかしら。
ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。
UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。
ユウキノインは寄り添い伴走しながら中小企業・ECサイトのSEOからコンテンツマーケティング、プレスリリースやクラウドファンディングなど集客・販促・広報をお手伝いする会社です。詳しくはユウキノインのホームページをご覧ください。
Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。
板長は店長、ベテランは社員、新入りは新人・ベテランアルバイト・アルバイト、という風に分けてみると、EC事業者であればわかりやすいかもしれません。それぞれの人たちが各パートを進めるという方法で、板前が皿洗いや下ごしらえをしていたらどうでしょう? 生産性が一気に下がってしまいます。
サラリーマン時代に、競合の仲の良いお店のスタッフと「自分たちは、暇ではないけれど『暇』と言える時間がないとダメだね」とよく話していました。ただこれはサボっているわけではなく、現場全体を見て状況を把握しつつ、次の一手を考えたり情報収集をしたりするということです。
切羽詰まっていると、目先の施策は考えられても、未来の施策には目が行きにくいですからね。また、トップがプレイヤーになりすぎると、現場の1人ひとりを見ることが疎かになってしまいます。そしてその弊害はゆっくりと静かにやってきます。