「ECは小コストで運営できる?」答えはNO! 売り上げを伸ばすための「認知&投資」が大事な理由と運用のヒントとは【ネッ担まとめ】
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広告を博打っぽく行っているEC運用者の皆さま、ごきげんよう! 今回はECを運用する際に重要な「認知と投資」というお話ができればと思います。投資というと「株」を想像すると思いますが、株を博打でやるのか投資として行うのかでは、最終的な結果に大きな差が出ますよね。もちろん博打で勝ち続ける人もいるのかもしれませんが。皆さんはどちらを選択しますか?
「認知を広げ、売上を伸ばすこと」に必要なのは、「恐い」と思わずに投資し続けること
小さな投資で大きなリターンは得られない 三浦卓也氏が教えるネットショップ成長の「正しいものさし」 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/16121
気軽に始められるからとお金をかけずに事業を立ち上げると、事業成長のための「投資」に目がいかず、お金をかけること自体に尻込みしがちです。「低コストで大きく事業を成長させたい」と考え、なんでも「削減」する方向に意識が向く方も多いですが、その展望は現実的ではありません。
それは「認知を広げ、売上を伸ばすこと」です。そして、これをスピーディーに実現するには、「投資」として広告費をはじめとする「コスト」をかける必要があります。
(中略)
結論から述べると、僕は「認知の獲得」に最も投資すべきと考えています。どんな事業でも、最も課題になるのは「集客」です。見込み顧客を呼び込み、商品を買ってもらわなければ、立ち上げ初期のブランドはそもそも事業が成立しませんし、成長フェーズでも、売上を拡大するには一人でも多くのお客様を集めなければなりません。
私もこの考え方に賛同です。これは本店と言われる自社サイトやモールでも同じようなことが言えると思っています。皆さん、知らない商品ってあまり購入したくないですよね?! ただ、一度でも商品を見たり聞いたりして認知ができると、妙に親近感や信用が湧いてくるものです。
また、有名店がモールに出店してもすぐには売れません。それは、その有名店がモールに出店したことを誰も知らないからです。ここでも「出店している」という認知が必要になります。何もしなければ何も起こらないし、どれだけ有名なブランドでも売れるまでに時間がかかります。その時間短縮と認知拡大をするために、投資が必要になると思っています。
ただこの投資、引用文中にもありましたが「怖い」と思われることがあります。
大事なのは、「怖い」と感じる要素を取り除くことです。広告投資の場合は、CPA(顧客獲得単価)やROAS(広告費用対効果)といった指標を明確に把握できるよう、知識をつけると良いでしょう。こうした指標を自社の数字に当てはめながら計算し、効率良く広告運用ができる塩梅を見極めれば、適切な判断を下せるようになるはずです。
投資という考え方に対して私が思う重要なこと! とにかくECは実店舗と違いデータがしっかり出ます。日々の数字も含めてしっかりデータを分析することや、感覚的にでも良いので数字を把握しておくことが重要だと考えています。そうすることで「上がっている」「下がっている」といったサイトの日々の健康診断がしっかりできると思っています。
EC運営に関する相談をいただく際、日々この「数字」をきちんと見ている人から相談されることは少ないと感じています。また、講演などでお話させていただく機会が時々あるのですが、そういった際はまず「毎日自分たちの会社の数字を確認してください」とお伝えしています。
広告のROASやその他の数字を日々見て慣れることで、しっかりと施策を練ったり、「何をする必要があるのか」と判断したりする際に、どの数字を見るべきなのかがわかってくるのではないでしょうか。その「何をすべきなのか」を把握した上で、投資をすることが最も重要だと思っています。
要チェック記事
【楽天新春カンファレンス】開催 | BOSS PLUS
https://www.hunglead.com/solution/boss-foa/2025conference.html
今回のポイントはとにかく「AI」。この話題についてはもう少し具体的な記事が出た際にお話ししたいと思いますが、AIを使った運用が今後加速していきます。今後もますます「EC×AI」に期待です。
米国「TikTok」の利用禁止騒動で注目が集まった動画コマース特化のプラットフォーム「Orme」とは? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/13511
2025年に入ってから、米トランプ大統領関連でたびたび話題になっているTikTok。そこから注目を集めているEC機能を重視したソーシャルプラットフォーム。今後日本にも入ってくるのか?! ちょっと注目ですね。
物流倉庫の費用を徹底解説!固定費・変動費の相場とコストを抑える5つの具体策 | FUJI LOGITECH
https://fujilogi.net/blogs/column/fujilogi-columnt-335
物流倉庫の委託問題は、売上拡大に必要なことの1つではないでしょうか? 今後物流費が高騰するなかで、外部委託はしなくなるかもしれませんが、こういった知識はあっても損はないですからね。
LINEヤフーの取扱高、ショッピング事業は約6%増の1.3兆円。eコマース全体は約5%増の約3.3兆円(2024年4-12月期) | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/13494
Amazonの2024年売上高は6380億ドルで11%増、日本円換算では約96兆円 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/13490
楽天の話題が多いですが、LINEヤフー、Amazonの動向も気になるところ。楽天同様に合算での発表ですが、各々の動向や今後の施策も確認して、自分たちの投資先としてしっかり状況を把握しておきましょう!
送料250円→330円値上げのZOZO、9か月間での効果は? 商品取扱高営業利益率は0.6ポイント改善の12.0% | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/13465
【楽天、物流サービス『RSL』値上げ】「サイズ区分」「配送リードタイム」強化策も同時発表 | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/13527
2024年の物流問題からまだ1か月ほどですが、続々と値上げが始まっています。送料無料といった今後の施策や利益にも影響する値上げラッシュですが、商品価格や送料など2025年はいろいろと考えるタイミングになりますね。
今週の唸った・刺さった・二度見した
神は細部に宿る(Der liebe Gott steckt im Detail.) | アビ・ヴァールブルク(美術史家)、ミース・ファン・デル・ローエ(建築家)
https://www.t.kyoto-u.ac.jp/publicity/no78/essay/624of3(参考情報として「京都大学 工学広報」のURLを記載しています)
実は私が元デザイナーで、デザインからスタートしていることはあまり知られていません。気づいたらECの世界でデザイナーとしてマーケティング畑で数字を見ていたという経歴になります。
「神は細部に宿る」――実は上記の建築家の言葉として聞いたわけではなく、敬愛するシルバーアクセサリーのデザイナーさんが使っていることから知った言葉です。デザイナーとして活動していた際に意識していた言葉ですが、その経験から数字の細かい動向にも目がいくようになりました。
売り上げが伸びる時も落ちる時も、最初に小さな波ができます。それを逃さずしっかり対応することで、より売り上げを伸ばせたり、売り上げが下がるのを食い止めたりして、下がり基調を最小限に留めることができると思っています。「どうやっているの?」と聞かれますが、日々数字を見続けること。コツコツ継続することが苦手な性分ですが(笑)
今回は、デザイナーだった際に意識していた言葉で、今も身体に染み付いている考え方でした。点と点をしっかり結びつけてみると、人生に無駄なことはないのかもしれませんね。
ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。
UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。
ユウキノインは寄り添い伴走しながら中小企業・ECサイトのSEOからコンテンツマーケティング、プレスリリースやクラウドファンディングなど集客・販促・広報をお手伝いする会社です。詳しくはユウキノインのホームページをご覧ください。
Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。
リアルの世界でお店を出すと100万円単位でお金がかかるので、いろいろと計画などを立てるなかで、後からどんな条件が提示されてもとにかく前に進めるしかないのが実店舗です。それに比べると、ECは少ない金額で始められることがメリットでありデメリットでもある、というところでしょうか。
「ECは出したら売れる」と言う考えはまだまだ世の中に溢れています。「リアルの商圏は半径○キロですが、ECの世界は全国・世界中が商圏です」とはよく言いますが、「リアルの競合は半径○キロの範囲にしか存在しませんが、ECの世界は全国・世界中が競合になり得る」という事実があります。ECを始める際のよくある盲点ですが、しっかりとこのあたりを理解した上で運用をしていくことが重要だと思っています。そんなにすぐ儲かるなら、私も他社のお手伝いをせず、適当に物を仕入れて適当に売りながらふわふわと生活をしていることでしょう(笑)
ECは始めることより継続して投資をすることが一番重要です。では「なぜ投資をする必要があるのか?」と言うことですが。