渡部 和章 2017/4/7 7:00

日用品のECサイト「LOHACO(ロハコ)」が一部地域で行っている配送サービスが、再配達の削減に成果を上げている。

「1時間ごとの時間指定」「到着10分前の通知」「人工知能(AI)を活用した配送の最適化」など独自の取り組みによって、商品配送時の不在率は約3%まで低減した。

不在再配達に成果を上げているのは、「ロハコ」を運営するアスクルが独自に提供している配送サービス「Happy On Time」。2016年8月から東京都と大阪市の一部地域で提供している。

配達時間指定は午前6時から午前0時まで、1時間刻みで対応。アプリのプッシュ通知機能を使い、配達指定日の前日夜をめどに、到着予定時間を30分幅で顧客に連絡する。さらに、荷物の到着10分前にもプッシュ通知を送る。

顧客はアプリ上で配送ステータスや配送車両の現在位置を確認することが可能。

一般的な宅配の不在率が約20%に達する中、「Happy On Time」はきめ細かいサービスによって不在率を3%まで低減している。

日用品のECサイト「LOHACO(ロハコ)」(アスクル)が一部地域で行っている配送サービスが、再配達の削減に成果を上げている

「Happy On Time」の導入効果(画像は編集部が決算資料からキャプチャ)

AIで配送効率を最大化

配達の前日に到着時間帯を30分刻みで確定し、正確な配達時間を顧客に通知するため、配送計画や配送車輌の運行状況をリアルタイムで管理・更新するシステムを構築した。

アスクルが保有する物流のビッグデータを配送計画の策定に活用するため、日立製作所の人工知能「Hitachi AI Technology/H」を導入。人工知能が自動学習によって「到着時刻の精度に影響を与える要因」を特定し、配送時間の誤差の極小化と配送能力の最大化を図っている。

「Happy On Time」の対象地域は4月5日現在、東京都千代田区、中央区、江東区、港区、世田谷区、渋谷区、品川区で実施。大阪市内では北区、福島区、此花区で実施している。2017年11月までに、東京23区と大阪市24区の全域に対象地域を拡大する予定。

不在再配達に成果を上げているのは、「ロハコ」を運営するアスクルが独自に提供している配送サービス「Happy On Time」

「Happy On Time」の利用イメージ
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