ついに無人のネット通販向け物流倉庫が中国で稼働した。
中国のネット通販(直販)最大手のJD.com(京東商城)は8月、商品のピックアップからトラックへの積み込みといったネット通販向けの物流業務をロボットが処理する物流センターを開設した。
無人化を実現した物流倉庫は江蘇省昆山(Kunshan)に構えた新センター。JD.comによると、無人倉庫は世界初という。
JD.comは2016年12月末現在、商品をピッキングし梱包、6906の配送ステーションに商品を送る「ソーティングセンター」を中国内で256か所に構えている。無人化倉庫は新たな「ソーティングセンター」の1つ。
人工知能(AI)やロボット研究を行う専用の部署を設けているJD.comは現在、物流の無人化を進めている。新センターはその第一弾。
商品のピッキングから梱包、トラックへの積み込みといった物流倉庫内の作業をロボットがすべて行う。なお、倉庫内にはロボットをコントロールしたり、運用・保守を行うスタッフは駐在している。
JD.comは無人の物流倉庫を広げていく一方で、トラックによる配送業務、「ラストワンマイル」の自動化も進めていく方針。物流業務の自動化のほか、ドローンによる配送に関しても研究・実験を進めている。
2016年9月には、無人配送車がすでに試験走行の段階に入ったことを明らかにしている。
JD.comは2017年7月、先進的な技術と物流の専門知識を活用した物流サービスを提供する「JD Logistics」を設立。BtoCのロジスティクスネットワークを広げていくという。
関連記事
無人配送が進む中国のEC市場、EC直販最大手のJD.comが「スマート配送ステーション」
2019年1月10日 9:00
米国EC市場のスピード配送競争――アマゾン、ウォルマート、グーグル、ベストバイなどの物流テックまとめ
2019年6月13日 7:00
流通額15兆円の中国EC大手JD.comが実店舗を大量出店するワケ
2017年10月18日 6:00
楽天と中国小売最大手の京東集団がタッグ、無人配送の実現をめざして連携
2019年2月25日 8:00
物流ロボットが働く次世代物流センターの中はどんな様子? 省人化や生産性向上を実現する「Xフロンティア」【現場レポート】
2020年8月26日 9:00
中国大手2サイトで5兆円を売った「独身の日」。JD.comの取扱高が3倍に増えた理由
2017年11月15日 11:00
バックナンバー
この記事の筆者
筆者の人気記事
法人200万円、個人事業主100万円の「持続化給付金」の申請受付スタート【要件+条件+申請方法+手続きなどの情報まとめ】
2020年5月1日 10:30
中小企業200万円、個人事業主100万円の現金給付策「持続化給付金」の支給条件とは?[政府の新型コロナ対策]【随時更新】
2020年4月8日 7:00
中小企業200万円、個人事業主100万円の現金給付策「持続化給付金」の申請要領を公表、必要案書類は? 申請方法は?
2020年4月28日 10:00
雇用調整助成金の上限を15000円に拡充 個人で直接申請できる新制度も
2020年5月15日 10:00
休業者が上限1日1.1万円を直接申請できる個人向け「新型コロナ対応休業支援金・給付金」、対象者は? 条件は? 申請方法は?
2020年7月8日 9:00
休業者が直接給付金(月額上限33万円)を申請できる「新型コロナ対応休業支援金」とは
2020年6月11日 9:00