[越境ECまとめ]最も購入されるサイトはAmazon。日本から米中向け市場は約2兆円
世界の越境ECで最も多く利用されているECサイトは「Amazon」、主要10か国の越境EC利用者数は約1億8200万人――。
経済産業省が2018年4月にまとめた「電子商取引に関する市場調査」から、最新の越境EC市場の動向を読み解く。
越境ECにおける購入先事業者の1位はAmazon
世界31市場で越境ECを行ったネットユーザー(2万8892人)が、購入先として利用したEC事業者の1位は「Amazon」(25%)だった。
2位以下は「eBay」(18%)、「Alibaba/AliExpress」(14%)、「Wish.com」(8%)、「Zalado」(2%)、「Apple」(1%)、「Asos」(1%)。「Other(その他)」は31%。
中国の越境EC利用者は7000万人
2015年における国別の越境EC利用者数は、中国が7000 万人でトップ。2位は米国(3400万人)、3位は英国(1400万人)、4位はドイツとフランス(1200万人)。
5位以下はカナダ(1100万人)、韓国(1000万人)、日本(900万人)、イタリア(600万人)、オランダ(400万人)となっている。上位10か国の合計は1億8200万人。
世界の越境EC市場規模は2020年に109兆円
2017年の世界の越境EC市場規模は、前年比32.5%増の5300億米ドルだった。1ドル=110円換算で約58兆円。
2020年まで20%以上の成長率が見込まれており、2020年の市場規模は9940億米ドル(約109兆円)になる見通し。
国別市場規模は米国と中国が圧倒的
国別の消費国としての越境EC市場規模(BtoC、2015年時点)は、米国が400億米ドル、中国は390億米ドルで他国を大きく引き離している。3位以下は英国(120億米ドル)、ドイツ(90億米ドル)、カナダ(70億米ドル)、フランス(40億米ドル)と続いた。
日本から米国と中国向けに販売する越境ECの市場規模は、2017年時点で合計2兆106億円。米国が7128億円、中国は1兆2978億円。
2021年には日本からの購入額が2か国合計で4兆412億円に達すると推計されている。
「電子商取引に関する市場調査」は各種調査機関が公表した調査データや文献、事業者へのヒヤリング結果などを経済産業省がまとめたもの。国内EC市場規模やEC化率などの数値を毎年公表している。