約2.7兆円(1682億元)の取扱高を突破、例年上回る驚異のハイペース【アリババの「独身の日」】
中国で行われているネット通販の買い物の祭典「独身の日」(W11、ダブルイレブン)で、中国のECプラットフォーム最大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)の取扱高(GMV)がスタートから15時間49分39秒で、2017年実績の1682億元(日本円で約2兆6912億円、1元16円換算)を突破した。
2017年当時の為替レートで2017年実績の取扱高を換算すると日本円で約2兆8594億円、1元17円換算)となる。
なお、日本のEC市場で取扱高トップである楽天の2017年度(2017年1~12月期)国内EC流通総額は3兆3912億円。「独身の日」終了まで残り約8時間を残して2017年実績を達成しており、あとどの程度まで取扱高を伸ばすことができるか、注目が集まる。
【2018年「独身の日」の取扱高推移】
- 2分5秒で100億元
- 28分41秒で520億元
- 35分17秒で571億元
- 57分56秒で666億元
- 1時間16分で912億元
- 1時間47分で1000億元
- 6時間4分で1111億元
- 8時間8分で1207億元
- 12時間8分で1500億元
アリババグループの2018年の「独身の日」概要と戦略
アリババグループはこれまで、11月11日の約1週間前から予約注文を開始していたが、2018年は10月20日から中国国内向けECモール「天猫(Tmall)」で約50万商品の事前予約をスタートした。なお、決済は「独身の日」当日に行われている。
また、前日などに買い物カゴへ商品を入れておいたまま、「独身の日」に決済するという消費者も多い。そのため、11月11日の「独身の日」当日に決済が集中し、スタート当初に取扱高は急拡大する。
2018年で10回目を迎えるアリババグループの「独身の日」は、中国と世界各国から18万のブランドが参加。「天猫国際(Tmall Global)」には75か国・地域から3700種類の商品が販売されている。
アリババグループで東南アジアの大手EC会社Lazadaでも買い物キャンペーンを展開。シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナムの6か国で初の「11.11ショッピングフェスティバル」を開催している。
オンラインとオフラインの融合をめざすO2O戦略「ニューリテール」(新小売)にも力を入れる。アリババグループの生鮮スーパー「盒馬鮮生」(ファーマーションシェン)では多数のプロモーションを展開。
アリババとのパートナーシップ「Ling Shou Tong」関係にあり、「Tmall」にも出店しているパパママショップ約20万店舗でオンライン販売プロモーションを展開している。