ベイクルーズのECサイト検索改善、AIが画像認識して類似商品を提案する画像検索を導入
ベイクルーズは7月30日、ECサイト「ベイクルーズストア」に、顧客が欲しい商品画像(雑誌画像など)をAI(人工知能)で認識し、類似商品を「ベイクルーズストア」内から検索できる新機能を導入した。
「こんな服が欲しいけど、どう検索したらいいか分からない」という顧客のニーズに応える。顧客が求めるイメージに近い商品を提案し、スムーズに希望の商品を買い物できるようにした。
検索で入力したビジュアルに類似した商品だけでなく、適したコーディネート提案まで行う。将来的にはECだけではなく、実店舗での活用も視野に入れる。スマホ向けECサイトに先行導入し、PC向けECサイトとアプリ版も対応する予定。
ギャプライズが提供するビジュアルAIテクノロジー「Syte」の導入で実現した。こうしたビジュアルAIテクノロジーを導入したのは、ベイクルーズが進めている「オムニチャネル」「ユニファイドコマース」の方針に沿った「店舗でもデジタル体験ができるサービス」だったため。
ビジュアル検索を取り入れたのは、分析ツール「SimilarWeb」で分析した結果、ファッション業界全体として「キーワード検索」経由の流入割合が低かったため。
「商品の素材感や色などのニュアンスが言葉で表現しにくく、理想のアイテムにたどりつくことができないのではないか」と仮説。顧客アンケートでは「ECサイトの検索UIの改善」がほぼ毎回1位となっており、課題があると感じていた。
商品の素材感や色などのニュアンスはテキストでは表現しにくく、キーワード検索によって理想のアイテムにたどりつくのが難しいというファッション特有の課題がある。さらに、キーワードで求める結果が得られないために、「絞り込み」を利用して商品を探したい人が多くなっているという。
「絞り込みを行わず、検索の段階で欲しい情報を得られるようにすべき」と考えたベイクルーズは、顧客に画像検索の導入についてヒアリングしたところ、3割近くのユーザーが「欲しい」と回答したため、改善を進めることにしたという。