楽天が福岡県糟屋郡と大阪府八尾市に物流センターを新設
楽天グループ(楽天)は、福岡県糟屋郡と大阪府八尾市に物流センターを新設する。
日本GLPが開発する大型物流施設「GLP福岡粕屋」「GLP八尾Ⅰ」の全フロアを賃借。2023年までに「Rakuten Fulfillment Center Fukuoka(仮)」「Rakuten Fulfillment Center Yao(仮)」として稼働する予定。
福岡県糟屋郡の新施設は、延べ床面積約1万2500坪(約4万1000平方メートル)、大阪府八尾市の新施設は延べ床面積約1万6400坪(約5万4000平方メートル)。両施設ともに、高速道路から近く、アクセスに優れた物流拠点。
楽天は現在、千葉県の流山市、習志野市、大阪府の枚方市で、「楽天市場」の出店店舗の商品の保管から出荷までを担う総合物流サービス「楽天スーパーロジスティクス(RSL)」の物流センターを運営している。
また、千葉・市川市、兵庫・川西市、神奈川・横浜市と相模原市には、「楽天ブックス」「Rakuten Fashion」「楽天24」「楽天西友ネットスーパー」などの直販サービスの物流センターがある。
物流センターの新設は、EC需要の高まりにより今後の稼働率上昇が想定されるため。神奈川県大和市、東京都八王子市にも物流センターを新設する方針を公表している。
楽天は、EC物流の健全化を目的に「楽天市場」における包括的な物流・配送サービスを構築する「ワンデリバリー」構想を掲げており、今回の物流センターの新設もその一環となる。
楽天の2021年1-3月期(第1四半期)では、総合物流サービス「楽天スーパーロジスティクス」を利用する店舗、出荷量は前年同月比で大きく拡大。利用店舗における流通総額も高成長を遂げている。
楽天は今後、日本郵便と物流拠点や配送システム、受取サービスの構築、楽天フルフィルメントセンター、ゆうパックなどの利用拡大に向けた取り組みを共同で進める予定。楽天が新設する完全子会社「JP楽天ロジスティクス合同会社」に、物流事業に関する権利義務を簡易吸収分割の形式で承継。7月1日に楽天、日本郵便が「JP楽天ロジスティクス合同会社」に出資し、翌日に「JP楽天ロジスティクス株式会社」へ商号変更する。