トランスコスモスは3月23日、「世界8都市オンラインショッピング利用動向調査2026」を実施し、生成AIを活用した“AIショッピング”の利用状況などの調査結果を公表した。
国内でよく利用するオンラインショッピングサイト・アプリはAmazonが最多、楽天が続く
国内(東京)の「よく利用するオンラインショッピングサイト・アプリ」は、「Amazon」が71%で最多、「楽天」が53%で2位だった。次いで「YouTube」(31%)、「LINE」(27%)、「X」(27%)と続いた。
東京はAIショッピング利用が低水準、商品検索でも「2割強」
生成AI検索サービス(ChatGPT、Perplexity、DeepSeekなど)を活用したAIショッピングの利用状況をプロセス別に見ると、8都市すべてで「商品を探す」段階での利用が最も高かった。「商品を購入」の段階でも多くの都市で半数以上が利用しており、ムンバイ、バンコク、上海では各プロセスで70〜90%台と高水準だった。
一方、東京は全体的に利用率が低く、「商品を探す」段階でも2割強にとどまった。
今後の利用意向(「使ったことがあり今後も使いたい」「使っていないが使ってみたい」の合計)は、8都市すべてで現在の利用率を上回った。利用率の高いムンバイ、バンコク、上海では、商品探索から購入までの各段階で80%以上が生成AI検索サービスの利用に意欲を示した。利用率が低い東京でも、各プロセスでほぼ半数が利用に前向きだった。
「探す」はAI優位、「質問・購入」は人のサポート需要も根強く
オンラインショッピングにおける「AI接客」と「人による接客」の好みを聞いたところ、「商品を探す」段階では東京を除くすべての都市でAIが人を大きく上回った。
一方、「質問・問題解決」や「商品を購入」の段階では人による接客ニーズも根強く、AIと人の選好が拮抗する傾向が見られた。
都市別では、「商品を探す」段階でAIに任せたい割合はムンバイとバンコクが85%、上海が80%と高水準で、東京は47%にとどまった。「商品を購入」の段階でも、上海、バンコク、ムンバイでは「AI接客」が「人による接客」を大きく上回った。
ソーシャルコマースは伸長、東京の利用経験は24%
過去1年間のソーシャルコマース利用経験者の割合は、東京を除く7都市で過半数を超え、バンコク(95%)、上海(93%)、ジャカルタ(90%)では9割前後に達した。前回(2025年調査)と比較してすべての都市で増加した。一方、東京は24%にとどまった。
利用プラットフォームは「TikTok/抖音」が最も高く、「TikTok Shop」が展開されている上海、バンコク、ジャカルタ、ロンドン、ロサンゼルスなどではトップに。一方、ムンバイやソウルでは「Instagram」や「YouTube」の利用率が高く、「TikTok」「TikTok Shop」が未展開の地域でも、ショート動画や画像を起点としたソーシャルコマースが主要な購買チャネルとなっている。
生成AIの浸透で購買行動が変化し、商品探索ではAI検索やSNSが新たな入り口として広がる一方、質問対応や購入など最終判断では人のサポート需要も根強いと指摘。「TikTok」など動画プラットフォームの購買チャネル化で入り口が多様化しており、AI検索・ソーシャルコマース・有人支援の最適な組み合わせがEC競争力を左右する。(トランスコスモス グローバル事業統括 アナリスト 萩原雅之氏)
調査概要
- 調査手法:グローバルパネルを用いたオンライン調査(現地語によるアンケート)
- 調査地域:東京(日本)、上海(中国)、ソウル(韓国)、ムンバイ(インド)、バンコク(タイ)、ジャカルタ(インドネシア)、ロサンゼルス(米国)、ロンドン(英国)
- 調査対象:15歳~49歳の男女(直近1年以内にオンラインショッピングでの購入経験がある人)
- 回収サンプル数:320サンプル × 8都市(計2,560サンプル)
- 調査期間:2026年1月28日~2月10日
- 調査委託機関:クロス・マーケティング
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