松原 沙甫[執筆] 1/30 7:00

リンクスが実施した郵便料金の値上げと業務の電子化に関するアンケート調査によると、郵便料金値上げに関する対策を講じた企業は約9割だった。コスト増を実感しているのは約7割。郵送に代わるツールの1位は「SMS」、2位は「Eメール」となっている。

調査対象は個人宛の郵送業務を行う20歳代〜50歳代の会社員・役員。調査日は2025年1月9日で、有効回答数は300件だった。

2024年10月の郵便料金値上げを受けて、2024年内に講じた対策を聞いたところ、請求書、契約書、通知など「郵送物の電子化」が64.3%と最も多く、「社内業務フローの効率化」が49.3%、「郵送物発送頻度の見直し」が45.7%で続いた。

郵便料金の値上げを受けて講じた対策
郵便料金の値上げを受けて講じた対策

郵便料金の値上げを受けて、郵送コストに影響があったかを聞いたところ、「大幅に増加」が26.7%、「やや増加」は44.3%で、合計71%が「増加した」と回答した。

郵便料金の値上げを受けた郵送コストの変化
郵便料金の値上げを受けた郵送コストの変化

郵送コストが増加した企業に、郵便料金の値上げによる郵送コストの増加率をどの程度実感しているか聞いたところ、平均で36.4%のコスト増加を実感していることがわかった。また、郵送コストが減少した企業では平均33.3%のコスト削減を実感していることもわかった。

郵送コストの増加率(左)と、削減率(右)
郵送コストの増加率(左)と、削減率(右)

郵送業務の電子化について、電子化できる郵送業務を「全ての電子化が完了している」企業は19.0%、「一部の電子化が完了している」企業は43.3%、「電子化に着手している」企業は18.7%だった。「電子化を検討していない」企業は9.7%となっている。

郵送業務の電子化の実施状況
郵送業務の電子化の実施状況

郵送業務の電子化を予定している場合、いつまでに切り替えを完了させるかを聞いたところ、「1年以内」が52.4%で最も多かった。「半年以内」は22.6%、「3か月以内」は2.4%となっている。合計すると77.4%の企業が1年以内に切り替えを検討していることがわかった。

郵送業務の電子化切り替えをいつまでに完了させる予定か
郵送業務の電子化切り替えをいつまでに完了させる予定か

郵送業務の電子化を進める上で、どのような点を重視するかを聞いたところ、「低コストで始められるサービス」が61.6%で最多だった。この次に、「高い信頼性・セキュリティ」(59.0%)、「導入・運用の簡便さ」(46.1%)と続いている。

郵送業務の電子化を進める上で重視すること
郵送業務の電子化を進める上で重視すること

現在利用している、または利用を検討している電子化ツールを聞いたところ、「SMS(ショートメッセージサービス)」が63.5%と最も多く、この次に「Eメール」(62.7%)、「専用の電子帳配信サービス・電子契約ツールなど」(43.5%)と続いた。

現在利用している/利用を検討している電子化ツール
現在利用している/利用を検討している電子化ツール

電子化によって得られた、または得たいメリットを聞いたところ、「郵送コスト削減」が56.4%で最も多かった。これに次いで、「紙媒体では実現できなかった業務の可視化」(50.2%)、「人的コスト(人員数・時間)削減」(44.9%)となっており、コスト面を指摘する意見が多かった。

電子化によって得られた/得たいメリット
電子化によって得られた/得たいメリット

調査概要

  • 調査期間:2025年1月9日
  • 調査対象:個人宛の郵送業務を行う20代〜50代の会社員・役員
  • 調査方法:Webアンケート
  • 調査ツール:アイブリッジの調査ツール「Freeasy」
  • 有効回答数:300件
この記事が役に立ったらシェア!
これは広告です

ネットショップ担当者フォーラムを応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]

[ゴールドスポンサー]
ecbeing.
[スポンサー]