ファッションECのyutori、2026年3月期は売上110億円を計画。2025年実績+今期の取り組みまとめ
ファッションECのyutoriは、2026年3月期の連結売上高を前期比32.4%増の110億円に拡大する計画を掲げた。営業利益は同31.1%増の8億8000万円、経常利益は同30.0%増の8億4000万円、当期純利益は同27.1%増の4億円とした。
SNSマーケティングを活用したブランドの拡大、主要ブランドの実店舗の拡大による成長、2024年に買収したブランドの業績を通期で取り込むことなどで、売上高の増加を見込む。
2025年3月期の連結売上高は前期比92.3%増の83億円
2025年3月期における業績は、2024年9月末から連結決算を開始しているため前年比は不明。連結の売上高は83億600万円、営業利益は6億7100万円、経常利益は6億4600万円、当期純利益は3億1400万円。
元AKB48の小嶋陽菜氏が代表取締役CCOを務めたアパレルブランド「Her lip to」のheart relationを2024年8月に買収した。heart relationは「Her lip to」のほか、ビューティーブランド「Her lip to BEAUTY」、ランジェリーブランド「ROSIER by Her lip to」を展開している。また、2024年11月にはアパレルブランド「over print」を展開するえをかくの全株式を取得し、完全子会社化した。買収により売上・利益の取り込み業容拡大につなげた。
事業別売上割合ではヤングカルチャーが41.4%
事業別の売上割合は主力のアパレルブランド「9090」や「HTH」などを展開するヤングカルチャーが41.4%、heart relationが27.5%、コスメが1.6%となった。
チャネル別売上割合ではECは54.4%
チャネル別売上の実績はECが54.4%、オフライン比率は39.0%。ECチャネルの内訳は自社ECが全体の32.2%、「ZOZOTOWN」や「楽天市場」などのECモールが全体の22.2%となっている。
店舗数は倍増
そのほか期中の数値トピックとしては、店舗数の推移は前期末から2倍となる46店舗に拡大している。
総ブランド数は38に
ブランド数は前期末から9ブランド増の38となった。当面はブランド数70達成を目指していくとしている。
インスタフォロワーは98万人増
yutoriグループ全体のInstagramフォロワー数は前期末から98万5000人増の277万9000人となった。
第4四半期は主力ブランドなどが好調に推移
2025年1-3月期(第4四半期)におけるトピックとして、主力ブランド「9090」や「HTH」が好調に推移。コスメ事業の「minum」においてはブランドローンチ後初の新作アイテムをリリースした。heart relationでは冬物が好調なほか春物も順調に立ち上がり純第4四半期は前年同期比50%増の売上を記録した。アイテムラインナップの拡充や販路の拡大により顧客層の開拓を実現した。またheart relation単体においては自社EC比率が50%を超えているという。
8月に分社化を実施し体制変更
yutoriは8月に、ファッションブランド「9090」や「HTH」などのヤングカルチャー事業、コスメブランド「minum」のコスメ事業をそれぞれ新設する子会社に分割承継する。
ヤングカルチャー事業は「YZ(ワイジー)」、コスメ事業は「pool(プール)」としている。ヤングカルチャー事業では、主力ブランドの9090を主軸に、HTH、Younger Songなどブランドの全体的な底上げを図る。国内店舗の増加に加えて、海外展開と新ラインの展開により成長をめざす。コスメ事業では店舗開拓、新作アイテムの投入を中心に売上の成長をめざすとしている。
ネットショップ担当者フォーラムは「ネットショップ担当者フォーラム 2025 春~ eコマースコミュニケーションDay ~」を、5/27(火)11時00分~17時35分、28(水)10時30分~17時5分にオフラインで開催します。登壇者・聴講者と交流できる懇親会も実施。すべての講演を無料で聴講できます!
「無印良品」の新たなマーケティング、ヤマダデンキさんの自社EC+実店舗+モール戦略、脱"安売り"で最高益を実現する食文化さんの施策、「資さんうどん」のファン作り+OMO+EC販路改善策、TSIさん&UAさんが語るアパレルECの未来など、さまざまなセッションをご用意しています。