ユナイテッドアローズのEC売上は373億円で26%増、好調な理由はOMO戦略とアプリ
ユナイテッドアローズの2025年3月期EC売上高は前期比26.3%増の373億700万円だった。OMOを推進をする会員制度「UAクラブ」と公式アプリが成長に寄与したという。
「UAクラブ」は2023年夏から稼働。旧会員制度「ハウスカード」から一新し、ポイントからマイル&クーポン制度への変更、会員ステージ制度・特典の全ブランド共通化などを実施した。
稼働後の各指標は2024年3月期の実績を上回り、OMOの取り組みによってクロスユーザー数が大幅に増加した。アクティブ会員数は前期比10.1%増の150万人、会員売上高は同15.4%増の737億円。会員の平均単価は約1万7000円で非会員の約1万1000円を大幅に上回る。そのほか会員維持率は同2.6ポイント改善の57.2%、F2以上の会員比率は同1.1ポイント増の50.3%、クロスユーザー数は同21.5%増の22万人となった。
公式アプリは2024年10月にリニューアル、操作性が増したことなどでアプリ経由の売り上げは前期比42%増の86億2000万円と大きく伸びた。1人あたりの閲覧数は23アイテムとリニューアル前比で2倍以上に。アプリセッション数も同27%増えたという。今後はCVRの向上、アプリ内機能の「店内モード」の認知拡大により実店舗での利便性を訴求しクロスユーザーの増加をめざす。
そのほか、ECに関連する取り組みでは新たな商品管理基幹システム「UA3.0」の開発が完了、2025年4月から稼働した。商品の発注から生産、納品、販売までの過程をデジタル化して一元管理し仕入れ原価・輸入コストを低減する。また、在庫配分の精度向上で販売ロスの縮小と物流関連コストの抑制を図っていく。 物流体制についても再編・運営の効率化を進めている。物流環境の変化、自然災害リスクなどを踏まえた物流拠点のあり方を検討。流山センターには物流ロボットを追加導入し省人化や保管効率の向上を図り、物流コスト上昇を抑制していく。
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