大嶋 喜子[執筆] 8:30

ユナイテッドアローズは、自社ECサイト「ユナイテッドアローズ オンライン」で実施した表示速度の改善がユーザー行動に与える影響についての実証実験で、モバイルとデスクトップの表示スピードが約1秒短縮した。

対象期間は2024年10月19日~11月7日で、対象数は2210万PV。ギャプライズが提供する、ECサイトの表示スピード改善ツール「Speed Kit(スピードキット)」を活用して実証実験を実施した。

「ユナイテッドアローズ オンライン」トップページ(画像はサイトから追加)
「ユナイテッドアローズ オンライン」トップページ(画像はサイトから追加)

モバイル、デスクトップの両方で約1秒改善

検証結果は次の通り。

  • モバイル表示
    • First Contentful Paint(ページの最初のコンテンツをブラウザが描画し始める時点):71.1%改善(0.874秒短縮)
    • Largest Contentful Paint(ユーザーがページ内にアクセスしてから、メインコンテンツを見ることができるようになるまでの時間):57.4%改善(0.926秒短縮)
  • デスクトップ表示
    • First Contentful Paint:70.6%改善(0.828秒短縮)
    • Largest Contentful Paint:71.8%改善(0.918秒短縮)

ユナイテッドアローズのECサイトでは、特に商品画像を多く扱う商品一覧ページや商品詳細ページにおいて、表示速度の改善が課題となっていた。

ECサイトではページの表示速度は離脱率やコンバージョン率に大きな影響を与えるとされる。Nielsen Norman Groupの調査によると、ページの読み込みが1秒を超えるとユーザーの集中力が途切れ始め、3秒を超えると多くのユーザーが離脱してしまう傾向があるという。

表示スピード改善の効果

「ユナイテッドアローズ オンライン」では、表示スピードの改善により、コンバージョン率に次のような相関関係が見られた。

  • 表示速度が向上するほどコンバージョン率も改善。「Speed Kit」導入後のページではコンバージョン率がアップ

    • 商品詳細ページから購入に至るまでの導線が特に顕著
  • カート追加率も同様の傾向
    • より速くページが表示されることで、購買行動の促進につながることが示された。ストレスなく商品をカートに追加できるようになったことが理由
  • モバイルユーザーにおける効果が顕著
    • 従来、モバイル環境ではネットワーク状況による表示速度のばらつきが課題となっていた。より安定した表示速度を実現できるようになったことでモバイルユーザーの購買体験が大きく改善された
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