上新電機の2025年3月期EC売上高は691億円、EC化率は17.1%
家電量販店「Joshin(ジョーシン)」を運営する上新電機の2025年3月期EC売上高は前期比7.0%増の691億5700万円だった。連結売上高は4032億5900万円で、EC化率は17.1%。

上新電機のEC事業は2022年3月期に売り上げピークを迎え、以降は2期連続で減収が続いた。2025年3月期は増収に転じ「EC事業の売上高は底を打った」(IR資料)。上期は前年同期比5.7%減と苦戦したものの下期は同19.1%増と大幅増収、通期での増収を達成した。自社サイト、ECモールの出店先ともに販売拡大に転じ、増収を確保したという。
期中の取り組みとして、自社オリジナル商品ラインナップ、品ぞろえを強化。EC購入商品の店舗受取など顧客利便性向上を進めた。2024年9月から関東・北陸エリアでも店舗受け取りをスタート。店舗受け取りの伝票件数は7万7768件となり、売上金額にして約5億円に上ったという。
そのほか、EC店舗とリアル店舗とのシナジーを重視した出店・既存店の強化を実施。問い合わせ対応の体制強化として、スタッフの商品スキル・対応力向上のための教育、社内DX人財の育成・確保によるEC事業運営体制の強化なども進めた。
また、リテールメディア事業も進捗。リテールメディア「Joshin ads」の2025年3月期の販売実績は6578万円で予算達成率131.6%。今期は複数の広告代理店の代理店契約の獲得、公式SNSアカウントの媒体化を図っていくという。
2026年3月期のEC売上高は750億円を予想
2026年3月期のEC売上高は前期比8.4%の750億円と予想。EC化率は同1.5ポイント増の18.6%としている。構造改革で培った収益体質を維持しつつ、2025年3月期から取り組んでいる自社サイトと出店先双方の販売拡大を継続的に実施。売上拡大による着実な利益の獲得をめざす。
また、今期はリアル店舗全エリアでの店舗受け取りをスタート、受け取りカテゴリの拡大を推進する。前期に東京物流センター内に関東宅配センターを設置。関東圏とその以北エリアへの大量出荷を実現、同時に配送スピード向上と経費削減を実現していく。
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