丸井グループ、社会価値と企業価値を両立させる新世代の「ソーシャル・イントラプレナー」育成を目的に一般財団を設立
丸井グループは10月1日、ソーシャルインパクトと利益の両立をめざす社内起業家の育成を目的に一般財団法人「ソーシャル・イントラプレナー育成財団」を設立、活動を開始した。代表理事は丸井グループの青井浩CEOが務める。
丸井グループは社内起業家の可能性に注目。社会価値と企業価値を両立させる新世代の「ソーシャル・イントラプレナー」を育成し、「活力ある社会と働く人の幸福に貢献したい」としている。
ソーシャル・イントラプレナー育成財団の理事で丸井グループ社外取締役のピーターD.ピーダーセン氏と社内起業家の本多達也氏が主催する「ソーシャル・イントラプレナー・スクール」と連携。中学、高校、大学向けに社内起業家として活躍する人材を派遣し、講座やワークショップを実施することで人材育成を進める。本多氏は同スクールの校長も務める。
社会人向けには、これまで丸井グループが主体となって実施してきた「ソーシャル・イントラプレナー・フォーラム」、ソーシャル・イントラプレナームーブメントを起こすための発起人集団「JASII(Japan Social Intrapreneur Initiative)」と連携し、社内起業家をめざす人たちを支援する。
「JASII」は、ソーシャル・イントラプレナーを広めるためにさまざまな組織から集まった集団。参加メンバーや所属企業の強みを生かし、「人材育成」「マッチングプラットフォーム構築」「メディア発信」などを軸に活動している。
丸井グループも社内起業家の育成に取り組むことで企業価値を向上、財団と連携することでソーシャル・イントラプレナーを社会的なムーブメントに育てていきたいとしている。
日本では過去10年ほどで起業家支援の取り組みが大きく前進した。一方、もう1つの起業家である社内起業家はほとんど注目されることがなかった。イノベーション創出の担い手である起業家と社内起業家の両方が活躍する社会こそが活力のある社会だとすると、現状の起業家偏重の傾向は、可能性の半分にしか働きかけられていないことになる。加えて、そもそも起業家は個人主義を重んじる欧米人に向いていて、チームワークや和を重んじる日本人には社内起業家の方が向いているとも考えられる。(青井代表理事)
青井代表理事
財団の評議員には、丸井グループ取締役専務執行役員CFOの加藤浩嗣氏、品川女子学院の漆紫穂子理事長、早稲田大学大学院ビジネススクールの東出浩教教授、元丸井グループアドバイザーの小澤杏子氏が就いた。監事は丸井グループの飯塚政和財務部長が務める