無印良品が中国ECを強化、直販EC最大手JD.comとオンライン・オフラインでタッグ
「無印良品」を展開する良品計画は6月1日、現地子会社の無印良品(上海)を通じて中国の大手ECサイト「京東商城(JD.com)」に出店し、「無印良品旗艦店」を開設した。中国で展開しているすべての商品を販売する。
中国ECで市場シェア2位、直販流通額で1位の「JD.com」に出店することで、中国におけるEC事業の拡大を図る。
JD.comがめざす新しい小売概念「ボーダーレスリテール」において、オンラインとオフラインで協業する。
「ボーダーレスリテール」とは、「オンライン・オフラインの境界すらも越え快適に消費できる世界」という考え方にもとづき、ECと実店舗、物流機能などを融合させ、消費者がいつでも、どこでも快適に消費できる環境をめざしている。
JD.comは「無印良品」に対しECにおけるさまざまなリソースを提供し、顧客基点のマーケティングを相互で行えるようにするという。
無印良品(上海)の山本直幸董事総経理は次のようにコメントしている。
無印良品と京東グループの連携は2017年9月から物流分野から開始いたしました。このたび無印良品は京東グループの「京東商城(ジンドンしょうじょう、JD.com)」にて、京東商城無印良品旗艦店を開店いたします。無印良品は京東グループと商いを通して消費者の暮らしに役に立て、又、社会に貢献できる会社をさらに目指してまいります。
「無印良品」の中国事業は現地子会社の無印良品(上海)が手がけている。これまで中国では自社ECサイトやアリババグループが運営する「Tmall(天猫)」などでEC事業を展開してきた。2015年には自社アプリ「MUJI passport」の中国語版もリリースしている。
中国国内の実店舗は229店舗(2018年2月時点)。飲食事業やホテル事業なども展開しており、2018年2月期における中国事業の営業収益は円換算で約671億円だった。