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中国最大の直販ECサイト「京東商城(JD.com)」の海外企業向け越境ECサイト「京東全球購(JD Worldwide)」副責任者へのインタビューから、成功のためのポイントを探ってみる。

日本企業が「JD」に出店する方法は3通り

――JD.com(京東商城、ジンドン)について教えてください。

ジンドン(京東)は創立当初から偽造品・模造品をゼロにする方針を掲げ、品質の良い正規品だけを消費者に提供するようにしています。物流面では、中国国内で254か所の倉庫を保有、物流専任の社員を6万2000人以上が働いています。ジンドンが販売主となる直販商品の場合、85%以上が当日配送あるいは翌日配送というリードタイムを実現しています。

越境ECに関しては、オフィシャルパートナーであるヤマトグローバルロジスティクスジャパンとジンドンの物流を組み合せて利用すれば、日本から中国の消費者へ最短4日で商品を届けることができます。また、メッセージアプリ「WeChat(ウィーチャット)」などを運営するテンセントはJD.comの筆頭株主であります。テンセントの協力により、ジンドンはWeChatとモバイルQQ(メッセンジャーアプリ)経由で多くの新規ユーザーを獲得することができます。

中国ネット通販企業(直販)の主な大手企業のシェア(2015年3Q) 出典:ルイス・リー氏のプレゼン資料を元に編集部が作成 
中国ネット通販企業(直販)の主な大手企業のシェア(2015年3Q) 出典:ルイス・リー氏のプレゼン資料を元に編集部が作成

――日本企業も出店できるJD.comの越境ECサイト「JD Worldwide」の出店状況を教えてください。

越境ECサイトを手がけるJD Worldwideの発足(2015年)以来、2500以上の海外店舗が出店し、商品は約1000万SKUを販売しています。70以上の国/地域の海外ブランドを1万8千400ブランド以上扱っています。

越境ECの仕組みができる前、外国企業が中国で商品を売ろうとした場合、一般貿易のルートを踏まえ、中国での販売手続、倉庫の確保などが必要でした。越境ECを利用すれば複雑な一連の手続きを省くことができます。「JD Worldwide」に出店すれば、ジンドンの倉庫も利用できるメリットがあります。

――「JD Worldwide」での日本商品の売れ筋を教えてください。

日本商品は“品質の良さ”と“安心安全”のイメージがあり、アメリカの商品と同様に中国消費者の中で人気が高いです。

人気カテゴリーはマタニティや化粧品、食品、家電など。家電は美顔器やカミソリ、電動歯ブラシなどを含んだ美容家電と健康家電です。

中国で人気のある日本ブランドには、花王のマタニティ用品、コーセーの化粧品、サーモスの保温/保冷水筒のロングヒット商品が挙げられます。ポテンシャルのある商品カテゴリーは、日用雑貨、ファッションと食品ですね。

ジンドンの「JD Worldwide」ルイス・リー副責任者
「JD Worldwide」ルイス・リー副責任者

――「JD Worldwide」に出店したい日本企業は多い。どうすればいいですか?

3つの方法があります。

【1つ目】JD.com International Limitedに連絡することです。日本語が堪能なスタッフが対応します。

【2つ目】日本のオフィシャルパートナー、ヤマトグローバルロジスティクスジャパンにコンタクトをとって、出店する方法。

【3つ目】「JD Worldwide」とヤマトグローバルロジスティクスジャパンが共同出資したフランクジャパン社にコンタクトをとる方法。2月中旬から、フランクジャパンが中国EC市場へ進出を検討する日本企業の各種手続や問い合わせなどをトータルでサポートするようになっています。

――「JD Worldwide」で売れるようにするにはどうすればいい?

日本企業には、マーケティング面で努力してほしい。まず、自社製品の良さを認識してほしい。中国市場には競合商品が存在しています。自社製品の特長を認識した上で、マーケティングすれば効率よく売ることができるのではないでしょうか。

マーケティングの手法は3種類あります。まずは、JD.com内外のマーケティング・広告ツールを利用すること。ジンドンのビッグデータ分析の結果に基づき、効率よく広告を運用することができます。2つ目は、テンセントの「WeChat」を利用することです。現在、「WeChat」の月間アクティブユーザー数は約8億人。「WeChat」でゲーム感覚の相互的なマーケティングキャンペーンや公式のファンアカウントの作成などを通じて、自社製品の良さを分かってもらいましょう。必ず認知度の向上につながります。最後は、中国市場に詳しい現地のパートナーにアドバイスを求めることも重要なことです。

マーケティング以外での注意点は、中国消費者のショッピング体験を重視してほしいということです。中国国内に向けたECと比べ、越境ECの商品は注文から消費者の手に届くまでの時間が長い。リードタイムを短縮するのが越境ECの課題の1つです。そのために、ヤマトさんのサービスを活用することはリードタイムの短縮につながります。

京東が中国国内におけるロジスティクスネットワーク(JD.com Inc 3Q2016 Financial and Operational Highlights 地図とデータは2016/9/30までの数値に基づくもの 画像は編集部が翻訳)
中国国内における京東のロジスティクスネットワーク(出典はJD.com発表の資料<2016/9/30まで> 画像は編集部が翻訳)

――「JD Worldwide」に出店する際の条件は?

製品の品質が良いこと、協力の度合い比較的高いこと、中国市場についてある程度の理解があること。そして、出店やマーケティングに関する時間の準備及び市場への投資が重要です。

――「JD WorldWide」は今後、日本企業の誘致をどのように進めますか?

日本市場は我々にとって重要なマーケットです。もちろん、2017年も日本企業の誘致を続けていきます。日本の展示会に参加するほか、パートナーとともに誘致を促進するための企画を行う予定です。JD.comはより多くの日本ブランドと出店者が巨大なポテンシャルを持つ中国市場に進出するのを積極的にサポートいたします。

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