スクロールの連結売上は17%増の851億円。巣ごもり消費の拡大で通販、EC、ソリューション事業が大幅増収
スクロールの2021年3月期連結業績は、売上高が前期比17.3%増の851億9500万円、営業利益は同244.3%増の73億8500万円だった。
セグメント別の売上高は、生協組合員向け通販事業が同18.3%増の420億8900万円、eコマース事業は同22.7%増の229億6700万円、他社のEC事業支援などのソリューション事業が同20.5%増の171億4400万円などとなっている。
通販事業はホームウエアをはじめとする在宅商材が好調に推移した。
eコマース事業では、独自性のある商品展開を強化したほか、新規サービスとしてブランド品買い取りサービスをローンチした。キャンプ商品の売上高は同37%増、フィッシング関連は同59%増、インテリア・雑貨は同31%増となっている。
ソリューション事業は物流代行、決済代行、メディア事業(アフィリエイト事業)が伸長。茨城・つくばみらいに新物流センター「SLCみらい」を稼働したほか、決済代行・メディア事業において新サービスを開発・展開したことで、物流代行事業は前期比12%の増収、決済代行は同21%の増収、メディア事業は同53%の増収となった。
連結売上高は前期比125億6000万円の増収となったが、このうち新型コロナウイルスによる影響は約90億円、自社の取り組みや施策による影響は約35億円と分析している。この結果、コロナウイルスの影響を除いた連結売上高は同4.6%増の約760億円と試算した。
具体的なコロナウイルスによる売上高の影響は在宅率増加による顧客との接点拡大。ソリューション事業における既存クライアントによる物量の増加、eコマース事業が扱う商材の需要拡大(アウトドア、家具、インテリア)などをあげている。
利益面について、通販事業では商品調達方法の見直しで売上原価が約11億4100万円改善、効率的なカタログ配布の実施で販促費約5億3900万円を削減した。