OpenAIは3月24日、「ChatGPT」における商品探索体験の強化を発表した。会話を通じた条件絞り込みに加え、画像を活用した商品検索や、価格・レビュー・機能を一覧表化して比較できる機能を順次提供する。
会話・画像・比較で商品探索を一体化
今回のアップデートで、商品探しから比較検討までを「ChatGPT」内で完結しやすくした。ユーザーは自然言語で条件を伝え、会話を重ねながら予算や用途、好みに応じて候補を絞り込める。
視覚的な探索機能も強化。商品画像を見ながら候補を比較できるほか、参考画像をアップロードし、類似商品を探すことも可能とした。
さらに、価格やレビュー、機能などを一覧表で表示する比較機能を拡充。複数のECサイトやタブを行き来することなく、効率的に比較検討できるようにした。
今回のアップデートは「ChatGPT」の無料版、Go、Plus、Proユーザーに順次提供する。OpenAIは今後も商品探索体験の改善を継続し、AIを「購買の入り口」とする取り組みを強化していく。
基盤に「ACP」、販売者データの反映を容易に
これらの体験を支える基盤として、「Agentic Commerce Protocol(ACP)」を商品探索領域向けに拡張した。「ACP」は販売者とユーザーをつなぐ仕組みで、商品フィードやプロモーション情報を共有することで、「ChatGPT」上に自社カタログを正確に反映しやすくする。
SalesforceやStripeなどの外部サービスとの連携にも対応し、既存システムを活用したまま導入できるとしている。今後はパーソナライズや地域別の在庫情報、配送予定時刻などにも対応し、AIネイティブなコマース基盤としての進化をめざす。
すでにTarget、Sephora、Nordstrom、Lowe’s、Best Buy、The Home Depot、Wayfairといった小売企業が、商品探索用途で「ACP」と連携している。
「Shopify」は追加対応不要で連携
ECプラットフォーム「Shopify」を利用する事業者は、「Shopify Catalog」を通じて商品データが「ChatGPT」に統合されるため、関連する会話の中で商品情報がより正確かつ網羅的に表示される。販売者側で新たな対応は不要としている。
「Instant Checkout」から方針転換、販売者主導の購買体験へ
OpenAIは購買体験の設計方針も見直す。チャット内で検索から決済まで完結する「Instant Checkout」の初期版は、販売者ごとの柔軟な導線に十分対応できなかったと説明。今後は商品探索に注力しつつ、販売者が自社のチェックアウト体験を活用できる構成を重視する。
この一環としてWalmartは3月24日、「ChatGPT」と連携したアプリの提供を開始。ユーザーは「ChatGPT」で商品を見つけた後、アカウント連携やロイヤルティ、決済機能に対応したWalmartの環境へ遷移できる。まずはウェブブラウザで提供し、iOSおよびAndroidアプリにも順次対応する予定。
