東京商工リサーチは5月13日、4月の「物価高」倒産動向を発表した。「物価高」倒産は85件で前年同月比51.7%増と大幅に増加。2022年以降の円安局面では、2024年5月の88件、2025年10月の86件に次ぐ3番目の高水準となり、原材料や資材、エネルギー価格の上昇が企業経営を引き続き圧迫している実態が浮き彫りになった。
負債総額は前年同月比30.2%増の153億7700万円だった。負債10億円以上の大型倒産は1件と前年同月の2件から減少した。その一方、1億円以上5億円未満は31件と同106.6%増、1億円未満も46件と同39.3%増となり、小規模・中小企業で物価高の影響が深刻化している。
業種別では、飲食店と総合工事業がそれぞれ12件で最多だった。人件費に加え、資材や食材、エネルギーなどのコスト上昇が続くなか、十分な価格転嫁が進んでいない実態がありそうだ。
東京商工リサーチは、円安や中東情勢の不透明感を背景に、今後も物価上昇が続く可能性があると指摘。過剰債務の解消が進まない企業を中心に、「物価高」倒産をさらに押し上げる懸念があるとしている。また、中小企業の実態に即した実効性の高い支援が求められると指摘している。

