【I-neの人事制度改訂】「昇給率改善」「有給を“ストック”できる休暇制度」とは?

I-neは2024年から変革した、人事制度と給与制度の取り組みとは? 2025年度に売上高550億円をめざす中期経営計画の達成も踏まえた設計という

高野 真維

2024年2月13日 8:30

I-neはこのほど、人事制度と給与制度を改定した。昇給額の幅を従来比1.6~1.8倍程度に拡大、昇給率の改善によって給与水準を引き上げる。役割や職務内容により適した処遇にすること、成果と給与の連動性向上をめざす。

I-neの事業運営に際して高い価値を発揮した社員に対して適切な評価を実現し、評価結果による公正な報酬を付与する昇給制度を整備した。対象は正社員。2025年12月期を最終年度とする中期経営計画の達成に向けて、成果を出した個人を高く評価する仕組みを整える。

また、さまざまなバッググラウンドのある社員が能力を発揮しやすい環境作りも進める。ワークライフバランスの柔軟性を高めるとともに、多様性の尊重をめざす。主な改定項目は次の通り。

  1. 「配偶者」「子」「結婚」の定義変更
    マイノリティの包括的権利保障の観点から、規定上の「配偶者」「子」「結婚」の定義を変更。事実婚、同性パートナー、養子縁組関係にある家族にも、慶弔休暇、結婚祝い金など、さまざまな制度の適用範囲を拡充した。
  2. リフレッシュ休暇制度の改定
    社員自身のリフレッシュのための有給休暇「リフレッシュ休暇」を、家族と過ごす時間に充当するなど、より多様な目的に使用できるよう改定した。
    改定前:付与日数は3日(連続取得)。目的は「社員自身のリフレッシュ」
    改定後:付与日数は6日(1日単位で取得可)。目的は「社員+家族などのリフレッシュ」
  3. 「ライフサポート休暇」の新設
    生理などの体調不良により就業が困難になった女性社員を対象に、当日の就労を免除する「レディース休暇制度」を設けていたが、生理だけでなく不妊治療を要件に追加。性別にかかわらず利用できるようにする「ライフサポート休暇」を新設した。
  4. 「ストック休暇」の新設
    時効で消滅する年次有給休暇をストックできる新設制度。法令に定める期限内に年次有給休暇を使用しなかった場合、その日数を「ストック休暇」として一定の限度内で使用できるようにする。社員やその親族が、傷病などに伴い長期療養が必要とされる場合に使用できる。
I-neによる人材活用の取り組み
I-neによる人材活用の取り組み

I-neは2025年12月期を最終年度とした中期経営計画で、売上高550億円(2023年12月期は416億4300万円)、営業利益率13%(同10.5%)をめざす方針を掲げており、2024年12月期の業績は、連結売上高458億円、連結営業利益46億円を予想している。

2023年12月期の連結業績概要(画像は編集部がI-neのIR資料からキャプチャ)
2023年12月期の連結業績概要(画像は編集部がI-neのIR資料からキャプチャ)
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