アイスタイル、「@cosme TOKYO」をリニューアルオープン。遠藤社長「数年内に年商100億円めざす」
化粧品ポータルサイト「@コスメ」を運営するアイスタイルの連結子会社でECサイト運営などを手がけるアイスタイルリテールは、東京都・渋谷区の旗艦店「@cosme TOKYO」を3月5日にリニューアルオープンした。複数のコーナーを新設し、取り扱いブランド数は約750に拡大した。
「@cosme TOKYO」の現在の年間売上高は約80億円。メディア向けの事業説明会で、アイスタイルの遠藤宗代表取締役社長は「@cosme TOKYO」の年間売上高について「数年内に100億円をめざす」と説明した。来店者数は月間で23万人となっている。

リニューアルでは、3階の一部を改装しフレグランスゾーンを新設。取り扱う香水は、ラグジュアリーブランド、ドラッグストアなどで販売されるバラエティ系ブランド、ニッチなブランドまで、約70ブランド・約400SKUを展開する。
香りのイメージを24種類の色と言葉で表現してINDEX化した「香りのINDEX」、AI技術によって香りの特長を可視化し、自身の好みとマッチする香りを見つけることができるインタラクティブサイネージによる「好みの香り診断」により、デジタルとリアルを融合した香りの新しい購買体験を提供する。

このほか、サイズが小さな化粧品を取りそろえる「ミニコスメコーナー」やシートマスクを壁一面に集積した「シートマスクウォール」などの新たな売り場を展開。「ミニコスメコーナー」の取り扱いブランドは約50ブランド、商品数は約100SKUとなっている。

2025年4月中旬以降、セルフラッピングコーナーの新設も予定している。開いて戻せるラッピングボックスを使用して、誰でも簡単に特別感のあるラッピングができる。「@cosme TOKYO」の購入商品だけでなく、他店で購入した商品にも対応する。

来店者の回遊性アップを狙い、店内配置も見直し。今売れているアイテムがわかる「セールスランキングコーナー」の増設、化粧品を試せる「テスターバー」は水台の数を増やした。
さらに、最新の化粧品を取りそろえた「ネクストトレンドゾーン」、手軽なインナービューティーアイテムからサプリメントまでそろえる「インナービューティータワー」も新設した。

「もっと多くのブランドと出会いたくなる」「もっと試したくなる」「もっと新しい商品と出会いたくなる」「ずっと居たくなる・何度も来たくなる」顧客体験をめざしてアップデートした。「ユーザーの『○○したくなる』を次々と生みだす場所に改めて進化していきたい」(遠藤社長)
店舗もECも利用いただいているお客さまの購入金額は、ECのみを利用するお客さまと比べて1.5倍以上。アイスタイルリテールでは店舗とECの併売、特に店舗のお客さまにECも利用してもらうことに注力している。現在、店舗とECの併売率は約25%となっている。
アイスタイル 遠藤 宗 代表取締役社長
アイスタイルは2024年8月に発表した4~5か年の中期事業方針で、リテール事業全体で約800億円の売上規模をめざしている。このうち、EC売上高は約300億円を想定している。

2025年6月期中間期(2024年7月~12月期)のEC売上高は、前年同期比28%増の87億6700万円となっている。
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