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「ecコンシェル」「f-tra CTA」「ZenClerk」「Chamo」といったWeb接客サービスを運営する4社の担当者が一堂に会し、「Web接客って結局どうなの? ベンダー4社とEC-CUBEが語るオンライン接客の今とこれから」と題したトークセッション(7月12日開催で、EC-CUBE主催)が行われた。

Web接客ベンダーの4担当者が語った「Web接客の今とこれから」を要約して紹介する。

「Web接客」「オンライン接客」という言葉が注目されるようになって久しい。重要さが語られることも多いが、多くのサイトに導入されているかというとそうでもないという。

EC-CUBEを運営しているロックオン コーポレート戦略本部 コーポレート戦略部の梶原直樹氏は、冒頭で次のように語った。

売上アップという最終目的のために、まずやるべきことはマーケティング。ですが、「マーケティングなんてまだまだできません」という会社は多い。

今後、マーケティングができなかったらこれから生き残っていけないのは明らか。マーケティングツールはいろいろあるが、「まずはWeb接客からやってみてはどうですか?」とお薦めしたい。

株式会社ロックオン コーポレート戦略本部 コーポレート戦略部 EC-CUBE戦略企画課EC-CUBEマーケティングマネージャー 梶原直樹氏
株式会社ロックオン コーポレート戦略本部 コーポレート戦略部 EC-CUBE戦略企画課EC-CUBEマーケティングマネージャーの梶原直樹氏

登壇したのは「ecコンシェル」「f-tra CTA」「ZenClerk」「Chamo」といったWeb接客ツール提供ベンダー4社の担当者。

「ecコンシェル」を提供するNTTドコモ イノベーション統括部 事業創出・投資の羽矢崎 聡氏、「f-tra CTA(エフトラ・シーティーエー)」を提供するエフ・コード マーケティングソリューション事業部 事業部長 平井隆仁氏、「ZenClerk(ゼンクラーク)」を提供するEmotion Intelligence 代表取締役CEOの太田麻未氏、「Chamo(チャモ)」を提供するチャモ 執行役員の飯降敦史氏
写真右から、「ecコンシェル」を提供するNTTドコモ イノベーション統括部 事業創出・投資の羽矢崎 聡氏、「f-tra CTA(エフトラ・シーティーエー)」を提供するエフ・コード マーケティングソリューション事業部 事業部長 平井隆仁氏、「ZenClerk(ゼンクラーク)」を提供するEmotion Intelligence 代表取締役CEOの太田麻未氏、「Chamo(チャモ)」を提供するチャモ 執行役員の飯降敦史氏

4社のサービスは下記のとおり。

ecコンシェル

AIが自動でABテストを実施。売上、購入率、直帰率を改善

ecコンシェルhttps://ec-concier.com/
ecコンシェル 運営:NTTドコモ

f-tra CTA(エフトラ・シーティーエー)

ユーザーの行動履歴に基づき、最適なオファーやコンテンツ情報を表示

ZenClerk(ゼンクラーク)

「購入を迷っている人」をAIが判別してクーポン表示

ZenClerk(ゼンクラーク)https://www.zenclerk.com/
ZenClerk(ゼンクラーク) 運営:Emotion Intelligence

Chamo(チャモ)

自動回答スクリプトで定型的な質問に自動回答

Chamo(チャモ)http://chamo-chat.com/

Chamo(チャモ) 運営:チャモ

Web接客ツールを導入している企業の規模は?

「ecコンシェルは月間100万PVまでは無料のプランがあります。例えば農業のかたわらでECサイトを運営している方から、大型サイトまで利用いただいています」(ecコンシェル・羽矢崎氏)

「すべての機能を5万円から利用できるので、従業員数が10名以下で専任のマーケティング担当者がいない企業も多く利用しています。

デジタルの広告費が月間100万円を超えるようなトラフィックの多いサイトでは、専門コンサルタントによる運用支援プランを利用することが多いです」(f-tra CTA・平井氏)

「ZenClerkスタンダードプランは月商3,000万以上のサイト。ZenClerkライトはAIの技術進歩、基盤のエンジンが成長したことによって誕生したプランで、月商200~300万円以上のお客さまも利用しています」(ZenClerk・太田氏)

「月商30万くらいの個人事業主の方も利用しています。PVが高くなくても単価が高い商品は、チャットでクロージングするのに相性が良いです」(Chamo・飯降氏)

成果が出やすい業種とは?

「いろんなサイトがいろんなゴールを設定して使用しています。ゴール設定があって最適化する必要があれば、どんなサイトも利用できると思います」(ecコンシェル・羽矢崎氏)

40%はEC、20%は不動産、15%がBtoB、25%がその他のお客さま。ECの中でも弊社が得意としているのはアパレルです。アパレルは商品イメージやライフスタイルの共鳴といった要素が絡んできますので、そこをどうケアしていくのかというところが得意です」(f-tra CTA・平井氏)

物販ECが7割。総合通販やアパレルが得意分野ではありますが、単品通販も得意です。単品通販はサイト内の回遊などはありませんが、LPのどこを読んでいるか、読むスピードなどを計測して効果を出しています」(ZenClerk・太田氏)

夜間に問い合わせが多いサイトは効果が高いです。例えばリフォームの斡旋など、夜間や週末のアクセスが多いサイトでは自動チャットの効果が出ます。

他には美容整形のクリニックも深夜のアクセスが多く、以前は深夜の時間帯に何もしていなかったそうですが、自動チャットで簡単なカウンセリングができるようにしたところ、かなり効果が出たという事例があります」(Chamo・飯降氏)

効果が上がらなかったらどう対応するの?

「施策でマイナスに振れた場合はアラートを出したり自動で止めるという設定ができます。そのときになぜダメだったのか、“いつ”“どこで”“なにを”という設定を、ずらして検証していきます」(ecコンシェル・羽矢崎氏)

「サイト運営者の思い込みで設定してもうまくいかないことが多いため、ユーザーを細かいセグメントに分けて分析提案します。バナーの大きさや色、バナーの角が丸いか尖っているかといったことでも効果が変わってくるので、改善を繰り返すことが必要です」(f-tra CTA・平井氏)

PDCAをAIが自動で回していくので基本的にはチューニングは必要ないですが、どんなオファーを出すかは事業者さんが決めることが多いため、そこを間違えると効果が上がりません。

大手のお客さまの場合は弊社の営業マンがそのままコンサルします。効果は初月から出ることが多いものの、最初に最適解を出すままでには少し時間がかかります。単純にコンバージョンレートが上がるだけでなく、それにかかるコストを加味して、利益が一番残るケースを探し出すお手伝いをするのですが、だいたい3か月くらいでベストプランが見つかります」(ZenClerk・太田氏)

「“それはやり過ぎなんじゃないですか?”という接客を、チャットでもやってしまうことがあるので、そこは改善・提案をします。ちゃんと設定していても効果が出ない場合は、チャットの域を超えてくるケースが多いんです。商品の価格設定や経営戦略的な領域についても提案しています」(Chamo・飯降氏)

オンライン接客、AIの未来は?

「当社が持っているデータの横の連係は遠くない将来、できてくる。先の未来にはいろんな発展があると思います」(ecコンシェル・羽矢崎氏)

オフラインのデータや他サイトのデータがつながった形でセグメンテーションができるようになると思います。今のオンライン接客はお客さまがサイトを見ている時だけの接客ですが、オフラインでもユーザーとの関係を24時間保てるようになると思います」(f-tra CTA・平井氏)

「現状、“いつ・どこで・誰に”はAIで自動化していますが、“何を出すか”だけは自動化できていません。そこが可能になるのと、そもそも“その商品はこのタイミングではいくらで売れるべきなのか”とか、“そのお客さまにいくらで売れるべきなのか”というところまで踏み込んでいけることが、自社ECが盛り上がっていくためにも必要です」(ZenClerk・太田氏)

「チャットでの会話のやりとりや、ユーザーがどんな言葉を使っているかというデータには価値があります。それを押さえつつAIの自然言語解析にかけて、チャモの中に組み込み、人間のようにしゃべれるようなものを作りたいです」(Chamo・飯降氏)

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