カードレス決済「atone(アトネ)」に実店舗で使えるQRコード決済機能を追加、今夏から実証実験開始
ネットプロテクションズのカードレス決済サービス「atone(アトネ)」に、実店舗で利用できる決済機能が追加される。2018年8月を目処に実証実験を開始する。
atoneは携帯番号とパスワードのみで決済し、翌月をまとめてコンビニで支払う仕組み。2017年6月の開始以来、LOWYA(ロウヤ)やTriumph(トリンプ)など、ECを中心に導入企業を増やしてきた。今回追加されるQRコード決済機能により、実店舗やイベント会場でもキャッシュレス決済が可能になる。
決済手数料1.9%。QRコード生成用のレジ端末(タブレット)とインターネット環境は別途必要だが、初期導入費用や月額運用費は発生しない(注:決済手数料の1.9%は実証実験のテスト価格)。
atone QRコード決済の流れ
- 利用者が店頭レジで「atoneで支払う」と伝える
- 店側がタブレット端末で専用のQRコードを生成する
- 利用者がそのQRコードをatoneのスマホアプリで読み取り、金額を確認し「決済する」ボタンを押すと決済完了
支払いは翌月以降に届く請求書を利用してコンビニで支払うか、口座振替で支払う。支払完了後には利用額の0.5%分のポイントが利用者に付与さる。従来どおり、利用者の購入代金はネットプロテクションズが立て替え、未回収リスクもネットプロテクションズが負担する。
ネットプロテクションズの調査によると、6割以上のユーザーが「実店舗で最もよく利用する決済は現金」と回答し、そのうちの7割が「手持ちがないために、そのお店での購入を買い控えたことがある」と回答した。
ネットプロテクションズ 企画室 マネージャーの杉山 崇氏は、「現金派のユーザーが好んで利用するような現金以外の決済を用意できれば、店舗の売上向上が期待できる」と語った。
今後の目標は利用店舗数500店舗、会員数100万人、月間取扱額12億円。3年後には会員数1,000万人、年間取扱高1,000億円をめざす。
今年8月の初期リリースの段階では、社内やテスト店舗で実証実験を行い、2019年1月以降に本格的な展開を予定している。将来的には利用者がatoneアプリ上で生成したQRコードを、店舗側が読み取って決済する仕組みも開発する予定。
現在、ネットプロテクションズでは実証実験の参加企業を5社限定で募集している。期間中に「atone QRコード決済」に新規契約した企業には、3か月間、決済手数料無料(取引金額100万円/月まで)のほか、タブレットレジ(iPad Wi-Fiモデル)の無料配布の特典がある。