地元の農業を助けてください!――「楽天ふるさと納税」通じて窮地の玉ねぎ農家を緊急支援する岡山県笠岡市の取り組み
「楽天市場」で900以上の自治体が参加する「楽天ふるさと納税」で、岡山県笠岡市が新型コロナウイルス流行の影響で需要減に陥った「笠岡産の新玉ねぎ」生産農家の緊急支援に乗り出した。
飲食店の休業などによって出荷先が大幅に減少し、汗水垂らして生産した「笠岡産の新玉ねぎ」が収穫できない状況に陥っているという農業法人の有限会社エーアンドエス。
年間1700トンもの「笠岡産の新玉ねぎ」を生産し、全国の飲食店にも提供しているが、2020年は新型コロナウイルス流行の影響で一気に需要が減少。400トンもの大量の新玉ねぎが収穫されず、畑に残ったままとなっているという。
笠岡市では「笠岡湾干拓地の農業を守りたい」「生産者を守りたい」という思いから急遽、「楽天ふるさと納税」で展開している岡山県笠岡市のふるさと納税で、「笠岡産の新玉ねぎ7.5kg」を緊急支援品として提供することを決めた。
鮮度などの観点から、6月12日には収穫できていない「笠岡産の新玉ねぎ」はすべて廃棄する予定という。こうした状況下、生産者のエーアンドエスはサイトへ次のようなメッセージを寄せている。
岡山県笠岡市で年間1,700トンの玉ねぎを生産している農業法人のエーアンドエスです。今年もおいしい新玉ねぎが収穫間近ですが、新型コロナウイルスの影響により出荷先からのキャンセルが続出し、新玉ねぎの行き場がない状態です。そこで今回の特別提供を決意しました。
玉ねぎを廃棄処分したくない…その思いに賛同してくださる方のご協力を心よりお待ちしております!
市長指揮の下、4日で緊急支援を実現
新型コロナウイルスの影響で学校の休校、外食産業の需要が減る中、笠岡市内の農業生産者から「生産した農作物が余ってしまっている」といった声が笠岡市に寄せられていた。
このような状況下、小林嘉文市長は「笠岡市が一体となり事業者支援をなるべく早く行うように」と指示。自治体のさまざまな部を跨いで会議が日々行われた。
岡山県内でも有数の玉ねぎ出荷量を誇っているエーアンドエスの需要減を笠岡市が確認したのは5月18日のこと。「笠岡産の新玉ねぎ」400トンの廃棄の可能性を知った小林市長は5月19日に現地を視察。
「せっかく育てた大切な玉ねぎを、誰の口にも届かず廃棄などしたくない」という事業者の声、現状を目の当たりにし、同行していた楽天の笠岡市ふるさと納税担当者、職員、事業者らが協議。事業者支援の一環として岡山県笠岡市ふるさと納税への出品を決めた。
事態の確認から4日後となる5月21日。「笠岡産の新玉ねぎ」を返礼品として「楽天ふるさと納税」に掲載、受け付けをスタートした。
新型コロナウイルスの影響によって、行き場をなくした魚介類、農産物などは少なくない。こうした状況を受け、楽天では「楽天ふるさと納税」を通じた生産者支援などを強化していくという。
「楽天ふるさと納税」への掲載を必要とされている事業者、生産者の方は、各自治体担当者にご連絡してください。自治体ふるさと納税担当の方は、楽天の担当コンサルタントまでご連絡ください。(楽天)
※6/9 15時に記事を追加しました。