藤田遥 2020/9/30 12:00

メルカリが実施した「フリマアプリ利用者」「非利用者」「2020年4月~5月の緊急事態宣言中にフリマアプリを利用し始めた人」への消費行動調査によると、商品購入時に重視することでは「買い物しやすい場所であること」「接客態度」が2019年と比較して大幅に増加した。

また、中古品の購入・使用への抵抗感が8.4ポイント増加し、中古品の購入機会は5.5ポイント減少した。一方で「不要品を売る」傾向も利用者・非利用者ともに約4ポイント増えた。

「買い物しやすい場所」が重視される傾向に

フリマアプリ利用者・非利用者へ商品購入時に重要視している点を聞いたところ、1位は2021年と同様の「価格」(89.3%)だった。

2019年比で最も増えた項目は「買い物しやすい場所であること」(41.7%)で、20.4ポイントの増加。次いで「接客態度」(24.6%)が14.0ポイント増、「新品であること」(39.4%)がプラス12.0ポイント増だった。

「買い物しやすい場所」が増加したことについて、メルカリは「新型コロナウイルスの感染拡大防止によって、移動が制限された今年ならではの特徴ではないか」と分析した。

メルカリ フリマアプリ 調査データ 商品購入時に重視すること
商品を購入する際に重視していること(n=1000/複数回答可)(出典:メルカリ)

中古品の購入・使用に「抵抗ある」が増加

中古品の使用・購入について抵抗があるか聞いたところ、「抵抗がある」と回答した人は52.9%で、2019年と比べて8.4ポイント増加した。

メルカリ フリマアプリ 調査データ 中古品の購入・使用感への抵抗 2019年より増加
中古品の購入・使用に抵抗を感じるか(n=1000)(出典:メルカリ)

さらに、過去2~3年間で中古品の購入機会が増えたか聞いたところ、32%の人が「増えた」と回答。2019年と比べると5.5ポイント減少した。

メルカリ フリマアプリ 調査データ 中古品の購入機会
過去2~3年間で、中古を購入する機会は増えたか(n=1000)(出典:メルカリ)

利用者・非利用者ともに「不要品を売る」意向が増える

フリマアプリ利用者にまだ使える不要品の扱いを聞いたところ、「まだ使えるが不要になったモノは売る」と回答した人は79.8%で、2019年比で4.2ポイント増加した。

メルカリ フリマアプリ 調査データ まだ使える不要品を売る フリマアプリ利用者
まだ使えるが不要になったモノを売るか(フリマアプリ利用者)(n=500)(出典:メルカリ)

フリマアプリ非利用者に対しても同じ質問をしたところ、「まだ使えるが不要になったモノは売る」と回答した人は45.0%で、約4.0ポイント増えた。

メルカリ フリマアプリ 調査データ まだ使える不要品を売る フリマアプリ非利用者
まだ使えるが不要になったモノを売るか(フリマアプリ非利用者)(n=500)(出典:メルカリ)

「自分にとって良いモノを持ちたい」意向強まる

モノや消費に対する意識について調査した結果、86.0%の人が「他人からどう思われても自分がよいと思うモノを買いたい」と回答し、2019年より9.8ポイント増えた。次いで「良質なモノだけを持ちたい」が76.4%で、8.8ポイント増。

メルカリ フリマアプリ 調査データ モノや消費に対する意識
モノや消費に対する意識について(n=1000)(出典:メルカリ)

この結果についてメルカリは次のように分析した。

「自分にとって良いと思う、良いモノを持ちたい」という意向が2019年より高まっている背景には、コロナ禍において「エッセンシャルなモノを選んでいく」という消費意識が現れているのではないだろうか。

フリマアプリ開始理由1位は「不要品処分のため」

メルカリは、緊急事態宣言中にフリマアプリを利用し始めた人に対しても調査を実施。

フリマアプリを開始した理由の1位は「不要品処分」(47.3%)、「家の中の整理整頓」(41.9%)、「掘り出し物を購入する」(26.1%)と続いた。

メルカリ フリマアプリ 調査データ フリマアプリを始めた理由 緊急事態宣言中にフリマアプリを始めた人
緊急事態宣言中にフリマアプリを利用し始めた理由(n=463/複数回答可)(出典:メルカリ)

フリマアプリ利用で「モノを大切に扱うようになった」

フリマアプリ利用に伴う経験の変化について聞いたところ、54%が「売るときのために大切に扱う」と回答した。

メルカリ フリマアプリ 調査データ フリマアプリ利用に伴う経験の変化 モノを大切に扱う
フリマアプリ利用に伴う経験の変化(n=463)(出典:メルカリ)

「大切に扱う」と回答した人を年代別に見ると、20代~30代は61.0%、40代~60代は48.7%で20~30代の方が12.3%多く、若年層で大切に扱う意識が高いことがわかった。

メルカリ フリマアプリ 調査データ フリマアプリ利用に伴う経験の変化 年代別
売るときのことを考えて、モノを大切に扱うようになったか(年代別)(n=463)(出典:メルカリ)

この理由についてメルカリは、「不用品処分の為にフリマアプリを利用し始めたユーザーは4、50代が多く、『新たな物を買って、使用しなくなったら売る』という意識よりは『既に所有しているものを売る』という意識が中高年層に高いため」と分析する。

半数以上が節約を意識し始める

フリマアプリ利用開始後の意識変化について聞いたところ、最多は「節約意識が高まった」(59.8%)。「身の回りの売れそうなモノを探すようになった」(51.6%)、「リサイクルを意識するようになった」(51.0%)と続いた。フリマアプリの利用をきっかけに、エコ意識が高まっている。

メルカリ フリマアプリ 調査データ フリマアプリ利用後の意識変化
フリマアプリ利用開始後、消費や買い物への意識の変化について(n=463)(出典:メルカリ)

約2割が「フリマアプリで稼ぎ、バイト時間減少」

緊急事態宣言中にフリマアプリを利用し始めた人の約2割がフリマアプリで定期的に稼げるようになり、「バイトやパートの時間を減らすことができた」と回答した。

20代の利用者に絞ると、31.0%が当てはまるという。

メルカリ フリマアプリ 調査データ フリマアプリで稼げて、バイト時間が削減できた
フリマアプリで定期的に稼げるため、バイトの時間を減らすことができたか(n=100)(出典:メルカリ)

約8割が「今後も利用したい」

今後のフリマアプリ利用意向についてきいたところ、79.9%が「利用を継続したい」と回答し、コロナ禍の一時的な利用ではなく、継続して利用意向があることがわかった。

メルカリ フリマアプリ 調査データ 今後の利用意向
フリマアプリのり用を継続したいか(n=463)(出典:メルカリ)

具体的な利用用途については、「新古品の購入」が71.1%、「中古品の販売」が67.8%だった。

メルカリ フリマアプリ 調査データ 継続利用の理由
フリマアプリの購入・販売に関する利用理由(n=370/複数回答可)(出典:メルカリ)
調査概要
調査時期:2020年8月12日(水)~14日(金)
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国、20~69歳、男女1,463名
(フリマアプリ利用者500名、フリマアプリ非利用者500名、緊急事態宣言中にフリマアプリ利用を開始した人463名)
※グラフ内の数値は小数点第二位以下四捨五入
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