商品購入時に重視するのは「価格」で9割。「買い物しやすい場所」「接客態度」が急増【メルカリの調査】
メルカリが実施した「フリマアプリ利用者」「非利用者」「2020年4月~5月の緊急事態宣言中にフリマアプリを利用し始めた人」への消費行動調査によると、商品購入時に重視することでは「買い物しやすい場所であること」「接客態度」が2019年と比較して大幅に増加した。
また、中古品の購入・使用への抵抗感が8.4ポイント増加し、中古品の購入機会は5.5ポイント減少した。一方で「不要品を売る」傾向も利用者・非利用者ともに約4ポイント増えた。
「買い物しやすい場所」が重視される傾向に
フリマアプリ利用者・非利用者へ商品購入時に重要視している点を聞いたところ、1位は2021年と同様の「価格」(89.3%)だった。
2019年比で最も増えた項目は「買い物しやすい場所であること」(41.7%)で、20.4ポイントの増加。次いで「接客態度」(24.6%)が14.0ポイント増、「新品であること」(39.4%)がプラス12.0ポイント増だった。
「買い物しやすい場所」が増加したことについて、メルカリは「新型コロナウイルスの感染拡大防止によって、移動が制限された今年ならではの特徴ではないか」と分析した。
中古品の購入・使用に「抵抗ある」が増加
中古品の使用・購入について抵抗があるか聞いたところ、「抵抗がある」と回答した人は52.9%で、2019年と比べて8.4ポイント増加した。
さらに、過去2~3年間で中古品の購入機会が増えたか聞いたところ、32%の人が「増えた」と回答。2019年と比べると5.5ポイント減少した。
利用者・非利用者ともに「不要品を売る」意向が増える
フリマアプリ利用者にまだ使える不要品の扱いを聞いたところ、「まだ使えるが不要になったモノは売る」と回答した人は79.8%で、2019年比で4.2ポイント増加した。
フリマアプリ非利用者に対しても同じ質問をしたところ、「まだ使えるが不要になったモノは売る」と回答した人は45.0%で、約4.0ポイント増えた。
「自分にとって良いモノを持ちたい」意向強まる
モノや消費に対する意識について調査した結果、86.0%の人が「他人からどう思われても自分がよいと思うモノを買いたい」と回答し、2019年より9.8ポイント増えた。次いで「良質なモノだけを持ちたい」が76.4%で、8.8ポイント増。
この結果についてメルカリは次のように分析した。
「自分にとって良いと思う、良いモノを持ちたい」という意向が2019年より高まっている背景には、コロナ禍において「エッセンシャルなモノを選んでいく」という消費意識が現れているのではないだろうか。
フリマアプリ開始理由1位は「不要品処分のため」
メルカリは、緊急事態宣言中にフリマアプリを利用し始めた人に対しても調査を実施。
フリマアプリを開始した理由の1位は「不要品処分」(47.3%)、「家の中の整理整頓」(41.9%)、「掘り出し物を購入する」(26.1%)と続いた。
フリマアプリ利用で「モノを大切に扱うようになった」
フリマアプリ利用に伴う経験の変化について聞いたところ、54%が「売るときのために大切に扱う」と回答した。
「大切に扱う」と回答した人を年代別に見ると、20代~30代は61.0%、40代~60代は48.7%で20~30代の方が12.3%多く、若年層で大切に扱う意識が高いことがわかった。
この理由についてメルカリは、「不用品処分の為にフリマアプリを利用し始めたユーザーは4、50代が多く、『新たな物を買って、使用しなくなったら売る』という意識よりは『既に所有しているものを売る』という意識が中高年層に高いため」と分析する。
半数以上が節約を意識し始める
フリマアプリ利用開始後の意識変化について聞いたところ、最多は「節約意識が高まった」(59.8%)。「身の回りの売れそうなモノを探すようになった」(51.6%)、「リサイクルを意識するようになった」(51.0%)と続いた。フリマアプリの利用をきっかけに、エコ意識が高まっている。
約2割が「フリマアプリで稼ぎ、バイト時間減少」
緊急事態宣言中にフリマアプリを利用し始めた人の約2割がフリマアプリで定期的に稼げるようになり、「バイトやパートの時間を減らすことができた」と回答した。
20代の利用者に絞ると、31.0%が当てはまるという。
約8割が「今後も利用したい」
今後のフリマアプリ利用意向についてきいたところ、79.9%が「利用を継続したい」と回答し、コロナ禍の一時的な利用ではなく、継続して利用意向があることがわかった。
具体的な利用用途については、「新古品の購入」が71.1%、「中古品の販売」が67.8%だった。
調査概要
調査時期:2020年8月12日(水)~14日(金)調査方法:インターネット調査
調査対象:全国、20~69歳、男女1,463名
(フリマアプリ利用者500名、フリマアプリ非利用者500名、緊急事態宣言中にフリマアプリ利用を開始した人463名)
※グラフ内の数値は小数点第二位以下四捨五入