藤田遥[執筆] 2022/8/18 7:00

メルカリが運営する「メルカリ総合研究所」が行った「2022年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動」に関する意識調査によると、53%が「中古品への抵抗がない」と回答し、2020年の調査時から5.9ポイント増加した。

調査期間は2022年6月27日~2022年6月28日、調査対象者は全国の20歳~69歳までの男女1000人(フリマアプリ利用者500人、フリマアプリ非利用者500人)。

2020年、2019年の調査から変化した項目とは?

53.0%が「中古品の購入・使用に抵抗ない」

調査対象者に中古品の購入・使用について聞いたところ、53.0%が「中古品の購入・使用に抵抗がない」と回答し、前回調査から5.9ポイント増加した。フリマアプリ利用者は3.8ポイント、非利用者は8.0ポイント増加で非利用者の方が上昇率が高い。

コロナ拡大前の2019年に行った調査では55.5%、コロナ禍の2020年では47.1%となり、コロナ禍により中古品の購入・使用に抵抗を感じる割合が増えていたが、今回の調査ではコロナ拡大前の水準に戻る傾向があった。

メルカリ メルカリ総合研究所 調査 フリマアプリ利用者・非利用者 中古品の購入・使用に抵抗を感じるか
中古品の購入・使用に抵抗を感じるか(n=1000、出典:メルカリ研究所)

中古品の購入で増えたカテゴリは「洋服・靴・カバン」

過去2~3年間で中古品の購入機会が増えたか聞いたところ、30.2%が「増えた」と回答した。

メルカリ メルカリ総合研究所 調査 フリマアプリ利用者・非利用者 中古品の購入機会が増えたか
過去2~3年間で、中古品を購入する機会は増えたか(n=1000、出典:メルカリ研究所)

「増えた」と回答した人に、中古品として購入する機会が増えたモノについて質問したところ、最多は「洋服・靴・カバン」(45.7%)、次いで「本・雑誌・漫画」(42.4%)「エンタメ・ホビー」(22.5%)だった。

コロナは拡大傾向にあるが、中古品への抵抗感が減少しているのと同様に、2020年と比較するとワクチン接種、感染予防知識が広がったこと、行動制限がなくなるなどの影響で外出機会が増え、“リベンジ消費”が中古市場にも起きていると推察される。

メルカリ メルカリ総合研究所 調査 フリマアプリ利用者・非利用者 tyUU個品として購入機会が増えたモノ
「中古品」として購入機会が増えたモノ(複数回答可、出典:メルカリ研究所)

商品購入時に重視すること「信頼性」が前回調査より上昇

商品購入時に重視していることを聞いたところ、最多は「価格」(87.0%)で、次いで「品質・機能」(74.3%)「信頼性」(46.7%)だった。2020年の調査結果と比較して、最も上昇した項目は「信頼性」で2.6ポイント増加した。最も下落した項目は「新品であること」で4.2ポイント減少。

メルカリ メルカリ総合研究所 調査 フリマアプリ利用者・非利用者 商品購入時に重視していること
商品を購入する際に重視していること(n=1000/複数回答可、出典:メルカリ研究所)

「一時的に必要なモノは中古品がいい」

モノや消費に対する意識を聞いたところ、2020年の調査結果と比較して最も上昇した項目は「一時的に必要なモノは中古品がいい」で5.3ポイント増加した。フリマアプリの利用者・非利用者別で見ると、利用者は2.2ポイント、非利用者は8.4ポイント増加しており、非利用者の方が上昇率が高かった。

最も下落した項目は「まだ使えるが不要になったモノは保管しておく」で7.0ポイント減少。フリマアプリ利用者・非利用者ともに、新品・中古にこだわらず、個人のニーズにあったモノを手に入れ、消費後は保管せずに別の消費者に販売、譲るという消費スタイルの広がりが見られる。

メルカリ メルカリ総合研究所 調査 フリマアプリ利用者・非利用者 モノや消費に対する意識について
モノや消費に対する意識について(n=1000、出典:メルカリ研究所)

直近1年間における、フリマアプリ利用者・非利用者の消費行動の変化

フリマアプリ利用者の約4割が「消費に対するこだわり強くなった」

直近1年間で購入・消費するモノにこだわるようになったか聞いたところ、フリマアプリ利用者は40.6%、非利用者は19.2%が「こだわりが強くなった」と回答した。

メルカリ メルカリ総合研究所 調査 フリマアプリ利用者・非利用者 購入・消費するモノにたいしてこだわるようになったか
直近1年間で購入・消費するモノに対してこだわるようになったか(n=1000、出典:メルカリ研究所)

フリマアプリ利用者、非利用者より「リセールバリュー」にこだわる傾向

「直近1年間で購入・消費するモノに対してこだわるようになった」と回答した人に、どのようなこだわりを持つようになったか聞いたところ、フリマアプリ利用者の最多は「価格」(62.0%)で、次いで「品質」(62.0%)「機能」(56.5%)だった。

フリマアプリ非利用者と比較すると、最も差が大きかったのは「リセールバリュー」で、次いで「デザイン」「ブランドイメージ」だった。

メルカリ メルカリ総合研究所 調査 フリマアプリ利用者・非利用者 どのようなことにこだわりをもつようになったか
具体的にどのようなことにこだわりを持つようになったか(n=634/複数回答可、出典:メルカリ研究所)

こだわるようになったモノ1位は「ファッション」

「直近1年間で購入・消費するモノに対してこだわるようになった」と回答した人に、こだわりを持って購入・消費するようになったモノについて聞いたところ、フリマアプリ利用者の最多は「ファッション」(37.2%)、次いで「精肉、肉加工品」(31.2%)「青果(野菜、果物など)」(29.6%)だった。

フリマアプリ非利用者は「精肉、肉加工品」(23.2%)が最多で、「鮮魚、魚介類・シーフード加工品」(20.6%)「青果(野菜、果物など)」(20.4%)と続いた。

メルカリ メルカリ総合研究所 調査 フリマアプリ利用者・非利用者 こだわりを持って購入・消費するようになったモノ
直近1年間で、具体的にこだわりを持って購入・消費するようになったモノ(n=1000、出典:メルカリ研究所)

物価上昇に対してどのような意識の変化があったのか?

86.3%が物価上昇を実感

1年前と比べて物価が上昇していると感じるか聞いたところ、86.3%が「上昇していると感じる」と回答した。

メルカリ メルカリ総合研究所 調査 フリマアプリ利用者・非利用者 物価の上昇を感じているか
1年前と比べて物価が上昇していると感じるか(n=1000、出典:メルカリ研究所)

さらに、「上昇した」と回答した人に節約意識の変化について聞いたところ、85.9%が「節約意識が高まっている」と回答した。

メルカリ メルカリ総合研究所 調査 フリマアプリ利用者・非利用者 節約意識の変化について
節約変化の意識について(n=863、出典:メルカリ研究所)

節約のために行っていること1位は「クーポン・ポイント利用」

「節約意識が高まっている」と回答した人に、具体的に行っている節約に関する行動を聞いたところ、最多は「クーポン・ポイントを利用する」(74.5%)だった。フリマアプリ利用者と非利用者の間で最も差が大きい項目は「新品ではなく中古品を購入する」で21.1ポイントの差があった。

メルカリ メルカリ総合研究所 調査 フリマアプリ利用者・非利用者 具体的に行っている節約に関する行動
節約意識の高まりに伴い、具体的に行っている節約に関する行動(n=742、出典:メルカリ研究所)
調査実施概要
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