イードが「TEMPOSTAR」のNHN SAVAWAYを5700万円で買収、ECサイト構築+コンサル+一元管理とECのカバー領域を拡大
Webメディアやネット通販の運営、EC支援などを手がけるイードは、バックヤード業務の一元管理システム「TEMPOSTAR」を提供するNHN SAVAWAYを買収する。
NHN SAVAWAYの親会社であるNHN JAPANから全株式を取得、完全子会社化する。普通株式とアドバイザリー費用を合わせた買収価格は5700万円(普通株式5000万円、アドバイザリー費用700万円)。
株式譲渡実行日は7月1日の予定。NHN SAVAWAYは同日、商号を「SAVAWAY株式会社」に変更する。
イードはグループで、ネット通販、ECコンサルティング、ECサイト構築・運用システムの提供といった事業を展開している。「TEMPOSTAR」事業を加えることでEC領域を幅広くカバーする体制を整える。
NHN SAVAWAYを買収するイードとは
「RBB TODAY」「レスポンス」など、IT、自動車、教育、映画、ゲームといったWebメディアを運営。また、ECサイト構築・運用システムの「marbleASP」を提供している。
子会社のエンファクトリーではECサイト「スタイルストア」、絵本ナビでは絵本や関連グッズのオンライン販売を展開。ネットショップ総研によるECコンサルティングなどを手がける。
NHN SAVAWAYのグループ入りで、「TEMPOSTAR」事業が新たに加わる。ECシステム、複数ECサイトの一元管理、ECコンサルティング、ECサイト運営と、EC領域を幅広くカバーする体制を整備。グループのメディア事業に並ぶ事業の柱としてEC関連事業を強化する。
NHN SAVAWAYとは
有限会社SAVAWAYとして20004年に創業し、商品一元管理システム「PowerDo」リリース。翌年の2005年にはショッピングカート「マルチドメインカート」の提供を始めた。
2009年には在庫一元管理システム「ストックギア」、ECサイトの多店舗展開支援ワンパッケージ「サバスタ」といったバックヤード業務にフォーカスしたシステムをリリースした。
その後、グロービス・キャピタル・パートナーズからの出資などを経て、2013年にNHN PlayArtの子会社としてNHNグループ入り。
2015年に「サバスタ」を刷新し「TEMPOSTAR」をローンチ。2016年にはECサイト構築サービス「CARTSTAR」の提供を始めた。なお、「CARTSTAR」は2020年にサービス提供を終了している。
2015年にはNHN PlayArt傘下のSAVAWAYとITインフラ事業を展開する旧データホテルが経営統合、「テコラス」としてスタート。社名を「NHN テコラス」に変更した。
その後、2017年にNHN テコラスは新設分割によって設立したNHN SAVAWAYにコマース事業を承継した。
2020年12月期の売上高は4億3200万円。営業赤字は1億4400万円、当期純損失は1億900万円。イードが発表したIR資料では、3期連続の最終赤字となっている。