オールウィルが実施した「日本企業の中国市場戦略に関する調査」によると、中国市場で商品を販売する日本企業の約9割が今後も事業継続を予定しているほか、7割超が中国市場で得たEC販促やSNSマーケティングの知見を日本国内や他国の事業展開に活用していることがわかった。
調査対象は、中国市場で商品を販売する企業の海外事業担当者・中国事業責任者・経営層330人(20~60代の男女)。調査期間は2026年5月1~2日。
中国事業の課題は「価格競争・品質競争の激化」が最多
自社の中国事業において、現在最も大きな課題や懸念事項は、最多が「中国国内での価格競争・品質競争の激化、輸入品の優位性の低下」で24.2%、続いて「中国国内での消費低迷」が19.1%、「中国国内での法規制の変化」が15.8%だった。
「二国間のサプライチェーンおよび通関の不確実性」は15.2%、「中国国内での知財リスク・模倣品対策」は13.3%、「中国現地法人の維持コスト増加」は11.2%となっている。
約9割が中国市場で事業を継続。撤退予定は1割未満
今後の中国市場における自社の事業展開方針については、「現状の事業規模を維持する予定」が最多で39.4%、続いて「事業規模を縮小して継続する予定」が29.1%、「事業規模を拡大する予定」が20.9%で、合計89.4%が「中国市場から撤退する予定はない」と回答したいる。
「中国市場から撤退する予定」は9.7%だった。
事業継続の理由は売上・利益確保のため
今後も中国市場で事業を継続する予定と回答した担当者に、中国市場での事業を継続する理由を聞いたところ、最も多かったのは「中国国内での売上・利益の確保」で42.4%、続いて「既存顧客・取引先との関係維持」が38.6%、「グローバルサプライチェーン上の拠点としての重要性」が33.9%だった。
「アジアなど他地域市場への波及効果」は31.5%、「日本市場でのインバウンド売上への波及効果」は20.0%、「模倣品排除など権利行使のための知名度・実績作り」は18.3%だった。
EC販促やSNSマーケティングの知見、7割超が国内・他国で活用
中国市場で商品を販売する企業の海外事業担当者を対象とした、「中国市場でのEC販促やSNSマーケティングなどから得た知見を日本国内や他国の事業展開に活用しているか」という設問について、「積極的に活用している」が23.6%、「一部活用している」が48.2%で、合計71.8%が「活用している」と回答した。
中国市場での実績・認知はアジア市場展開にも寄与
中国市場で商品を販売する企業の海外事業担当者を対象に、中国市場での販売実績やブランド認知は、他の海外市場、特にアジア市場における自社の事業展開にどの程度寄与するかを聞いたところ、「ある程度寄与している」が45.5%、「強く寄与している」が20.9%だった。合計すると66.4%が「中国市場での販売実績やブランド認知は他の海外市場、特にアジア市場における自社の事業展開に寄与している」と考えていることがわかった。
「あまり寄与していない」は23.3%、「全く寄与していない」は10.3%だった。
事業継続の手段は「サプライチェーン見直し」が最多
今後も中国市場で事業を継続する予定と回答した担当者を対象とした、「中国事業の維持コストやリスクを抑えつつ、事業を継続するために、現在検討・実施している手段」に関する設問について、最も多かったのは「サプライチェーンや調達網の見直し」で38.6%、続いて「現地パートナー企業への業務委託の拡大」が29.8%、「中国現地法人のローカル化の推進」が27.1%だった。
「不採算事業の縮小」は26.1%、「ターゲット層や販売チャネルの見直し」は25.8%となっている。
調査概要
- 調査期間:2026年5月1日~2日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:中国市場で商品を販売する企業の海外事業担当者・中国事業責任者・経営層(20代~60代の男女)330人
- モニター提供元:RCリサーチデータ

