朝日新聞社、通販会社を買収。TBSグループのライトアップショッピングクラブ全株式を47億円で取得

ライトアップショッピングクラブは1971年設立の老舗通販企業。主力のカタログは年間100媒体(10種類以上)にのぼり、オンラインストアも成長を続けているという

松原 沙甫[執筆]

2024年5月15日 7:00

朝日新聞社は、衣料品や雑貨などを取り扱う老舗通販事業者のライトアップショッピングクラブ(LUSC)を買収する。

ライトアップショッピングクラブの全株を保有するスタイリングライフ・ホールディングス(HD)と株式取得について5月14日付で合意、株式譲渡契約を締結した。株式譲渡実行日は5月20日付の予定。

朝日新聞社は、衣料品や雑貨などを取り扱う老舗通販事業者のライトアップショッピングクラブ(LUSC)を買収
「ライトアップショッピングクラブ」の通販カタログ

スタイリングライフHDはTBSホールディングスが51%の株式を保有するTBSグループ企業で、ライトアップショッピングクラブはTBSホールディングスの連結子会社。資本金は1億円。

朝日新聞社はライトアップショッピングクラブの全株式を47億16万円で取得して完全子会社化する。ライトアップショッピングクラブの代表は引き続き、現代表の若菜さおり氏が務める。

朝日新聞社の中村史郎社長とライトアップショッピングクラブの若菜さおり代表取締役
朝日新聞社の中村史郎社長(写真左)とライトアップショッピングクラブの若菜さおり代表取締役

ライトアップショッピングクラブの2023年3月期業績は、売上高が前期比1.3%減の164億3700万円、営業利益は同7.3%減の8億2500万円、経常利益は同7.2%減の8億2800万円、当期純利益は同7.9%減となる5億3800万円。

朝日新聞社は2022年、既存のECサイト「朝日新聞SHOP」を、グループ企業が出店するECモール「朝日新聞モール」へと刷新。EC企業のスペースアイランドも買収した。主力の新聞事業が部数や広告の減少で苦戦するなか、新たな収益手段を育成する一環として通販事業に着目していた。

朝日新聞社は、ライトアップショッピングクラブが持つ商品情報を新聞読者など朝日新聞社の顧客に紙面やWebメディア、メールなどで展開。朝日新聞グループが持つ商品やサービス情報をライトアップショッピングクラブの顧客に届け、両社が持つコミュニティを通じて新たな商品やサービスを連携して開発するとしている。

ライトアップショッピングクラブは1971年、CBS・ソニーレコードの100%出資で、株式会社CBS・ソニーファミリークラブとして設立。音楽レコードや輸入雑貨商品を取り扱い、独自の世界観を持つ通販事業者として富裕層顧客を中心に通販事業を展開してきた。

1994年には社名を株式会社ソニー・ファミリークラブに変更。2006年にはグループ再編に伴い、スタイリングライフHDの子会社となり現社名に変更した。主力のカタログは年間100媒体(10種類以上)にのぼる。

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