朝日新聞社が通販事業「朝日新聞モール」をグループ会社のライトアップショッピングクラブに集約する理由

朝日新聞社の「朝日新聞モール」は、ECサイト「朝日新聞SHOP」を刷新し、グループ企業が出店してさまざまな商品を販売する通販事業。「朝日新聞SHOP」で取り扱っている商品に加え、自社運営するグルメ通販サイトも展開している。

松原 沙甫[執筆]

1月27日 8:00

朝日新聞社は3月31日付で、通販事業「朝日新聞モール」をグループの通販会社であるライトアップショッピングクラブ(LUSC)に事業譲渡し、運営を移管する。

朝日新聞社とLUSCが手がける通販事業の主要顧客は65歳以上のシニア層が中心。朝日新聞グループの通販事業はLUSCを中核会社に位置付けている。そのため、朝日新聞社の通販事業をLUSCに集約、新たな商品やサービスを開発し、通販ビジネスを強化していく。

朝日新聞社は3月31日付で、通販事業「朝日新聞モール」をグループの通販会社であるライトアップショッピングクラブ(LUSC)に事業譲渡し、運営を移管する
朝日新聞社の「朝日新聞モール」(画像は編集部が「朝日新聞モール」からキャプチャ)

朝日新聞は2022年、ECサイト「朝日新聞SHOP」を刷新し、グループ企業が出店してさまざまな商品を販売する「朝日新聞モール」としてリニューアル。「朝日新聞SHOP」で取り扱っている商品に加え、自社運営するグルメ通販サイトも開設した。

同年9月には、通販サイト「にっぽん津々浦々」を運営しているスペースアイランドを買収。スペースアイランドは2010年9月の設立。「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazon」などの大手ECモールを中心に食品や飲料、酒、調味料、キッチン雑貨などを取り扱っていた。

2024年には衣料品や雑貨などを取り扱う老舗通販事業者のLUSCを、TBSホールディングスが51%の株式を保有するTBSのグループ企業であるスタイリングライフ・ホールディングスから買収。朝日新聞社はLUSCの全株式を47億16万円で取得して完全子会社化した。

LUSCが持つ商品情報を新聞読者など朝日新聞社の顧客に紙面やWebメディア、メールなどで展開。朝日新聞グループが持つ商品やサービス情報をLUSCの顧客に届け、両社が持つコミュニティを通じて新たな商品やサービスを連携して開発するとしていた。

朝日新聞社は、衣料品や雑貨などを取り扱う老舗通販事業者のライトアップショッピングクラブ(LUSC)を買収
「ライトアップショッピングクラブ」の通販カタログ

LUSCは1971年、CBS・ソニーレコードの100%出資で、CBS・ソニーファミリークラブとして設立。音楽レコードや輸入雑貨商品を取り扱い、独自の世界観を持つ通販事業者として富裕層顧客を中心に通販事業を展開してきた。1994年には社名をソニー・ファミリークラブに変更。2006年、グループ再編に伴い、スタイリングライフ・ホールディングスの子会社となり現社名に変更した。

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