【最大55万人が回答した楽天調査】3年で消費者の生活意識はどう変わった?環境や社会への興味・関心が希薄化、男性の美意識の高まり
楽天インサイトは9月30日、「最大55万人の生活意識に関する3カ年経年比較レポート」を公開した。これによると過去3年で、環境や社会への興味関心は希薄化していることがわかった。そのほか男性の美意識は高まっている傾向や、住宅設備のデザイン性を重視する傾向が強くなっていることが分かった。
楽天インサイトでは、登録している約220万人のモニターの中から全国の15~79歳の男女最大55万人を対象に生活やワークライフ意識、食や健康意識、買い物や美意識、余暇や旅行など240にわたる項目の調査で2020年から毎年実施している。今回の公開した調査は、2021年から2023年の過去3年間にわたる回答結果を分析したもの。
環境や社会に関する質問では、「環境などに配慮した生活を実施している」と回答した人の割合は2021年から3年間で4.1ポイント減少。「世の中や社会に貢献したい」は2.7ポイント減少した。環境や社会への興味・関心が希薄化傾向にあることがうかがえる結果となった。「いろいろな人とのつながりや人間関係を大切にしていきたい」は3.2ポイント減少、「友人が多いほうが幸せな生活を送れる」は2.1ポイント減少となり、他者との交流意欲が減少傾向にあることも分かった。
2021年からの3年間で、男性の美意識は継続的に高まる傾向となった。30代~40代は、10代~20代に比べると絶対値や伸び率が緩やかではあるものの、「身だしなみに関する口コミサイトや情報サイト、雑誌を欠かさずチェックしている」「話題になっているスタイリング商品やスキンケア商品を試してみる」の項目に対するポイントが高く、美容への関心の高まりがうかがえる結果となった。一方、「カッコ良い人より、清潔感のある人と思われたい」「いつまでも若々しくいたい」の項目は全体的に減少傾向となり、清潔感や若々しさへの意識の低下がみられた。
住まいに関する調査では、「特に目的がなくても、ショールームやモデルハウスを見に行くことが好きだ」「住宅設備は、使い勝手よりもおしゃれなデザイン性が重要だ」と回答した人は3年で2.0ポイント以上増加。「住まいのデザイン性を重視する傾向が全体的に強くなっていることがうかがえる」(楽天インサイト)とした。年代別で見ると、年齢が若くなるにつれてデザインへのこだわりが強くなる傾向がみられた。在宅時間の増加により、住まいのデザインへのこだわりが高まった結果と考えられる。一方、家族間のコミュニケーションや他者交流を重視する意識は減少となり、「住む家は家族間のコミュニケーションをとりやすいことが大切だ」「いろいろな人を招くことができるような住まいにしたい」と回答した人は2.0ポイント以上減少した。
調査の概要
- 調査対象:全国の15歳~79歳の男女
- 回収サンプル数:480746(2021年実施調査)、552160(2022年実施調査)、485370(2023年実施調査)
- 調査期間:2021年11月30日~2021年12月21日(2021年実施調査)、2022年11月29日~2022年12月23日(2022年実施調査)、2023年11月28日~2023年12月25日(2023年実施調査)