IoT化したOTC販売機で一般用医薬品を販売、大正製薬が実証実験

第1類医薬品を含む一般用医薬品をOTC販売機で販売する。販売機上の受話器を通じて、利用者は薬剤師とビデオ通話することができる

大嶋 喜子[執筆]

3月27日 6:00

大正製薬は、ショッピングモールの薬局内にIoT化されたOTC販売機を設置し、第1類医薬品を含む一般用医薬品を販売する実証を3月下旬から開始する。

OTC販売機の利用イメージ
OTC販売機の利用イメージ

実証期間は2025年3月下旬から3か月間。OTC販売機の設置場所は東京都・多摩市のドラッグストア「龍生堂永山店」。IoT自動販売システムを取り扱うブイシンクが協力する。販売時間は同店の営業時間である午前10時から午後8時。

「龍生堂永山店」敷地内に設置する
「龍生堂永山店」敷地内に設置する

OTC販売機上の受話器で映像と音声を用い、資格者からの服薬指導、購入者からの質問・相談に対応する。実証の販売品目は、新型コロナウイルス抗原検査キット「Panbio™ COVID-19 Antigen ラピッド テスト(一般用)」や、発毛剤・育毛剤「リアップ」シリーズなど第1類医薬品を含む。

消費者によるOTC販売機の利用方法は次の通り。

  1. OTC販売機のタッチパネルで実証への参加に同意
  2. 自身の症状を選択のうえ、購入する商品を選択
  3. 選択した商品の効能や用法・用量、注意事項などを確認し、購入時チェックシートに回答
  4. 商品に関する説明や相談をする場合、画面と受話器を使って薬剤師とビデオ通話
  5. 薬剤師が購入者の様子やチェックシートの回答内容を確認し、販売を許可
  6. OTC販売機で決済し、商品を取り出す
OTC販売機の利用の流れ
OTC販売機の利用の流れ

大正製薬は、これまでのOTC販売機設置の実証実験でも扱ってきた「パブロン」シリーズ、解熱鎮痛薬の「ナロン」シリーズ、アレルギー専用鼻炎薬の「クラリチン」といった第2類医薬品、第3類医薬品も今回の実証で販売を継続する。

これまで一般用医薬品を入手できなかった場所や時間でも購入できる方法を実現することで、セルフメディケーション意識の向上や医療費削減の一助となることをめざす。

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