中川 昌俊 2014/7/1 10:00

EC企業向けシステム開発のハングリードは74日、楽天市場内の広告枠に広告を出稿した際の効果測定が行えるツールの販売を始める。これまで、楽天市場の広告枠は効果測定ができず、広告出稿者は過去に出稿した際の経験則を基に広告を打つケースが多かった。広告効果測定ツールを使うことで、楽天市場内で計画的な広告出稿が可能になる。

 

楽天RMSゴールドパートナーだから開発できた

ハングリードが74日から提供する楽天市場内広告効果測定ツールの名称は「ad Robot(アドロボット)」。楽天市場内の広告効果を直接測定できるツールとしては業界初となる。

従来、楽天では広告へのレスポンシブデータは非公開としていた。ハングリードは136月に楽天の外部システムパートナー制度「楽天RMSパートナー」のゴールドパートナーに認定され、それ以来、楽天との関係を強化してきた。その結果、トラッキングの中から広告に対するレスポンシブかどうかをシステムとして紐づけることが可能となったとしている。

ハングリードの吉武修平社長は、「楽天RMSのゴールドパートナーになったからこそ、レスポンシブデータを受け取ることができ、効果測定のツールを開発することが可能となった」と話す。

取得できるデータは広告からの訪問者数、購入者数、コンバージョン率、費用対効果、直帰率など。楽天市場の純広告のほか、キーワード広告にも対応している。いずれもPC、スマホに対応。測定結果は1日後に表示される。

「今まで、楽天市場店では、広告の費用対効果が数値化できなかったため、多くの店舗が感覚値で広告出稿を行い、赤字にならなければ成功という状況だった。広告効果の数値が分かれば、PDCAサイクルを回していくことが可能になり、さらに売り上げ拡大にもつなげることが可能になる」(吉武社長)。

昨年末から、モニターとして利用していた店舗の多くが、広告効果の数値を把握できたことにより、業務の効率化と売り上げ拡大につながっているという。

ad Robotの管理画面
ad Robotの管理画面

月20万円以上広告を出している店舗で高い効果

価格は初期費用が5万円(スタート時はキャンペーンとして半額の25000円)。月額システム利用料は広告がクリックされた数によって上昇する仕組み。5000クリックまでが1万円。さらに5000クリックごとに1万円上がる。45000クリック以上は10万円で据え置きする。店舗数ごとに月額利用利金が必要で、1社で3店舗を運営する企業の場合、それぞれの店舗の広告が1000クリックずつでも、月額利用料は3万円となる。

ハングリードが提供するほかのサービスとの連携性はなく、単独で利用できるが、効果検証のために楽天との間で楽天GOLDサービスと商品一括登録サービスへの申し込みが必要となる。

1店舗で月に20万円以上広告費を計上している会社であれば、アドロボットを使う効果を実感してもらえると思う。現在、楽天市場に出店している4万店のうち、広告を活用しているのは約1万店。費用対効果が分かれば、広告を活用する店舗が増え、さらに楽天市場が活発化することが期待できる。今まで、楽天市場内の広告効果を測定するサービスがなかったこともあり、『こうしたサービスを導入することで、楽天から嫌がられるのではないか』と懸念する店主も少なくない。楽天に協力してもらっているサービスのため、そのような心配はない。多くの店舗に利用してもらいたい」(吉武氏)と話している。

 

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