ECの消費者とのやり取りに「ショートメッセージ」が台頭、理由は「情報の届きやすさ」
ECや通販における顧客とのコミュニケーション手段として「ショートメッセージ」に注目が集まっている――。
ECサイト構築支援などを手がけるエルテックスが8月29日に公表した「通信販売事業関与者の実態調査2017」によると、通販・EC事業者は顧客とのコミュニケーション手段として、EメールやWebサイトに次いで「ショートメッセージ」を多く利用していた。
同調査では、「支払いの督促」「セール・キャンペーン情報」「休業(年末年始)」「手数料変更」「サイトの更新」「メンテナンス(一時閉店)」の情報を顧客に伝える際の手段について、通販事業関係者に聞いた。
すべての項目で最も多く利用されているツールは「Eメール」。2番目は「サイト」。「ショートメッセージ」は、「支払いの督促」を除く5項目で3番目に多い。
「ショートメッセージ」の利用率は、電話やダイレクトメール、カタログ、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどを上回っている。
「ショートメッセージ」を利用する理由は、「電話番号はメールアドレスに比べ変更が少ないから顧客に届けやすい」をあげた回答者が約67%。スマホと携帯電話の両方に送信できることや、開封率が高いことも、「ショートメッセージ」を利用する理由の上位に上がった。
「今後使いたいコミュニケーションツール」に関する質問では、「Eメール」や「サイト」の利用意向が減少した一方、「ショートメッセージ」と「SNS」の数値は上昇。「ショートメッセージ」に対する期待値の高さが示された。
エルテックスが「通信販売事業関与者の実態調査」を公表するのは今回で9回目。同調査では通信販売事業に携わる担当者の「悩み事・困り事」「通販事業へ対する課題」などを定点調査している。
第9回では、「顧客とのコミュニケーション方法~ショートメッセージやSNSの活用」「ECサイトのスマートフォン対応」についても集計・分析した。
調査概要
- 調査エリア:全国
- 調査対象者:楽天リサーチ保有の調査パネル(ビジネスパネル)。年商規模3000万円~100億円までの通販事業に携わる以下の職種の会社役員、社員、派遣社員、個人事業主
- マーケティング・広告・宣伝
- 業務(受注、決済、配送、その他の業務)
- 情報システム
- 調査方法:ネット方式による、アンケート調査
- 調査期間:2017年6月24日~27日
- 回収サンプル数:300
- 調査主体:株式会社エルテックス
- 調査実施機関:楽天リサーチ株式会社