セブン&アイの新オムニチャネルが6月本格スタート、イトーヨーカ堂がアプリ運用を開始
イトーヨーカ堂は6月、会員カード機能などを備えたオリジナルアプリ「イトーヨーカドーアプリ」の運用を開始する。アプリを通じてクーポンや店舗のセール情報などを配信。チラシを閲覧したり店舗を訪れたりした会員には「アプリポイント」を付与する。
「アプリポイント」はアプリの中のゲームに使用できるほか、電子マネー「nanaco」のポイントに交換することも可能。
「イトーヨーカドーアプリ」は、セブン&アイグループが6月に開始する新たな会員プログラム「セブンマイルプログラム」に合わせてスタートする。店舗やEC、ネットスーパーを利用するとマイル(ポイント)が貯まり、ポイント数に応じて、さまざまな特典を受けられるという。
「セブンマイルプログラム」はイトーヨーカ堂のほか、グループを横断したECサイト「オムニ7」や「セブン-イレブン」も対象となる。
セブン-イレブン・ジャパンも6月にオリジナルアプリ「セブン-イレブンアプリ」の運用を開始すると発表している。
「セブンマイルプログラム」は2018年秋に「そごう・西武」、2019年春頃に「ロフト」と「赤ちゃん本舗」が参加する予定。
セブン&アイはグループ会社のアプリを刷新し、実店舗での購買情報を一元管理する。購買情報はマーケティングや商品開発に活用する計画だ。
デジタル強化を進めるセブン&アイ
セブン&アイ・ホールディングスはデジタル戦略を強化するため、2018年3月1日付でオムニチャネル管理部の名称を「デジタル戦略部」に変更。デジタル戦略部などを統括するデジタル推進本部を新たに設置し、本部長に後藤克弘副社長が就任した。
ITを活用して顧客1人ひとりの情報を生かし、よりニーズに合致した商品開発やCRM戦略を推進するとしている。
セブン&アイは2016年10月、それまでのオムニチャネル戦略の見直しを行った。「顧客ごとにグループ各社の利用状況をつなげ、全チャネルを通じてサービスの質を追求すること」を目標に掲げ、グループの顧客戦略をオムニチャネル戦略として再定義した。
国内のグループ店舗に来店する1日あたり2200万人(当時)に上る顧客のCRMを生かした販促、きめ細やかなパーソナル販売を強化するとしている。