ドクターシーラボのシーズHD、ジョンソン・エンド・ジョンソン傘下へ

「ドクターシーラボ」の商品開発強化や販路拡大を図る

渡部 和章

2018年10月25日 9:00

医薬品や消費財などを販売するジョンソン・エンド・ジョンソンは10月23日、化粧品ブランド「ドクターシーラボ」を展開するシーズ・ホールディングス(シーズHD)に対する株式公開買付(TOB)を行い、完全子会社化すると発表した。

日本やアジアにおける化粧品事業を強化する。また、「ドクターシーラボ」の開発力強化や販路拡大を図る。

シーズHDは同日、TOBに賛同することを表明。シーズ社は現在、東証1部に上場しており、TOB成立後は上場廃止になる見通し。

買付期間は2018年10月29日から2019年1月10日。公開買付価格は1株あたり5900円。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは2016年、シーズHDと資本・業務提携。子会社を通じてシーズHDへ約2割を出資していた。

ジョンソン・エンド・ジョンソンはシーズ社の完全子会社化で、日本およびアジア太平洋地域におけるプレゼンスの拡大、製品ラインナップの大幅な増加、通信販売や百貨店の販売チャネルの強化といったメリットを見込んでいる。

また、国際的な開発基盤を生かして「ドクターシーラボ」の商品開発を強化。さらに、ジョンソン・エンド・ジョンソンの販売網を通じ、薬局における「ドクターシーラボ」の販路拡大を図るとしている。

シーズ社の前期売上高は509億円

シーズHDの2018年7月期における売上高は、前期比18.7%増の509億3800万円だった。最終利益は同4.6%減の57億900万円。

セグメント別の売上高は「ドクターシーラボ事業」が同6.8%増の429億9900万円、「エステ・サロン事業」が198.3%増の79億3900万円。

「ドクターシーラボ事業」の販路別売上高は、「通信販売」が同1.2%増の231億5100万円、「卸売販売」が同19.0%増の116億7100万円、「対面販売」が同11.6%増の45億円、「海外事業」が同3.9%増の36億7500万円。

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