「渋谷PARCO」のデジタル時代の売り場作り――店頭販売+ECのオムニチャネル型売場
パルコは6月18日、2019年11月にリニューアルオープンする「渋谷PARCO」の施設内に、店内でECを利用できるオムニチャネル型の売り場を設けることなどを公表した。デジタル化時代における、顧客との新しいコミュニケーションや買い物のあり方を提案する。
店舗販売とECを併設したオムニチャネル型売り場の名称は「CUBE(仮称)」。施設5階の約430平方メートルのエリアに、11店舗の小型ショップが出店する。
「CUBE」に出店するショップは従来の売り場と比べてスペースが小さく、店頭の在庫数も少ない。ショールーム機能を高めた店舗として戦略的に取り扱い商品を絞り込む。店舗に在庫がない商品はECサイト「PARCO ONLINE STORE」で販売する。
共用部に設置する大型サイネージやショップ内のサイネージから、顧客のスマートフォンにデータを転送することで、店頭に置いていない商品をスムーズにオンラインで買える仕組みを整えるという。
「CUBE」と同じ5階には、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の技術を活用し、コンピューターで制作した3次元のクリエイティブ作品をスマートフォンやAR対応グラスで体験できる空間も設置する。
電子化したレシート「スマートレシートサービス」導入
「渋谷PARCO」の物販の店舗(一部を除く)では、PARCOの公式アプリ「POCKET PARCO」のユーザーを対象にレシートを電子化する。東芝テックが開発した、電子化したレシートをスマートフォンに送信するレシート管理アプリ「スマートレシートサービス」を導入する。
今後、アプリの利用履歴や購買履歴など活用し、来店前や来店中、来店後などの最適なタイミングで、顧客の好みに合った商品をや情報を配信する予定。
11フロアに約180店舗
リニューアルオープン後の「渋谷パルコ」は地上10階、地下1階の11フロア。「FASHION」「ART&-CULTURE」「ENTERTAINMENT」「FOOD」「TECHNOLOGY」という5つのコンセプトで構成する。店舗数は約180店舗。