リヤカー付き電動アシスト自転車による集配業務の効率化などを検証、ヤマト運輸
アシスト力を3倍に高めた車両が認定
ヤマト運輸とヤマハ発動機は10月1日から、リヤカー付きの業務用電動アシスト自転車による集配業務の効率化や安全性の検証を開始する。経済産業省と国土交通省の認定を受けたアシスト力を高めた車両を使用。CO2を排出しない輸送を実現するほか、人手不足となっている配達員に女性、高齢者、運転免許を持たない人など幅広い人材の活用が期待される。
検証に使用する自転車は、ヤマハ発動機が販売するリヤカー付き業務用電動アシスト自転車「PAS GEAR CARGO(パスギアカーゴ)」。これまでもヤマト運輸とヤマハ発動機は連携し、電動アシスト自転車とリヤカーを連結した車両を全国の都市部や住宅密集地域を中心に活用してきた。
ただ、現行の法令で決められた電動アシスト自転車のアシスト力では、急坂などではスムーズな発進が困難で、特に女性や高齢者にとり、身体的な負担が大きいという課題があった。今回は従来品よりアシスト力を強くし、ペダルを踏む力を3倍に高める商品を開発。産業競争力強化法に基づく新事業活動計画に申請し、9月18日付けで認定された。
2015年8月末まで東京都町田市内で検証を実施。検証では、パスギアカーゴを実際の集配に使って走行距離や生産性などさまざまなデータを集める。配送スタッフの使用感や省力化などを分析して実用性を確認する予定。
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配送料金の値上げの理由として、人件費の増加やガソリン代の高騰が挙げられている。
今回の検証は特に免許を持つ人でなくても配達員として採用でき、燃料も必要ない。そのため、送料の値上げを抑制する動きの1つになるのではないかと考えられる。
こうした値上げを回避できるような動きを配送業界、通販業界として活発化させていってほしい。