石居 岳 2019/10/10 11:00

ディノス・セシールは10月9日、ファッションAI事業を展開するニューロープに対して、第三者割当増資の引き受けにより出資すると発表した。

ファッションに関するさまざまな課題の解決、新たな顧客サービス構築のチャンスと捉えることができると判断。また企業としての高い成長性も見込まれるため、ニューロープの資金調達に応じた。

ディノス・セシールこのほか、大和企業投資、中京テレビ、Reality Acceleratorの計4社が出資。ニューロープは合計1億円の資金を調達した。

ニューロープは、自社で独自に蓄積してきた豊富な教師データをベースとする高度な画像解析技術を誇るファッションAIを開発。ファッション画像検索やスタイリング提案、トレンド分析、需要予測といった、さまざまなサービスを提供しているスタートアップ企業だ。ファッションECが拡大するなか、ニューロープはファッションに特化したAIをリリースし、多くのアパレル関連企業への導入実績がある。

ディノス・セシールにとって、顧客のロイヤル化を促しやすいファッション事業は戦略上重要なジャンル。顧客接点構築のためのコンテンツとして、コーディネートコンテンツの重要度が高いという。

しかし、自社の限られたリソースで潤沢なコーディネートコンテンツを用意するのは難しい。そこで2018年、ニューロープのAI活用を活用し、顧客の購入商品に合わせたコーディネート提案をパーソナライズド小冊子化する取り組みを行っている。

国内のアパレル市場規模が15兆円から10兆円程度に減少する反面、供給量は20億点から40億点程度に倍増しているという
国内のアパレル市場規模が15兆円から10兆円程度に減少する反面、供給量は20億点から40億点程度に倍増しているという(画像はニューロープのリリースより)

ニューロープは調達資金を先行投資し、ディノス・セシールと協業。世界的に問題視されているアパレルの大量廃棄の課題にも取り組む。ニューロープのAIによる需要予想は適正在庫のソリューションとなり得る可能性を含め、多岐にわたる活用が考えられるという。

ディノス・セシール7月、サイバーセキュリティ関連サービスを提供するFlattの第三者割当増資を引き受け出資。9月にはファッションに特化したSNS型採用プラットフォームを提供しているREADY TO FASHIONにも、第三者割当増資を引き受ける形で出資している。今期、スタートアップ企業への出資は3社目となる。

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