ファンケルがライブコマースをスタート、コロナ禍の購買行動の変化に対応

ファンケルの販売チャネル戦略は今期(2021年3月期)、通販においては新型コロナウイルス感染症の影響により、直営店舗で購入しにくい環境に対応。通販・ECサイトに顧客を誘導するなど、マルチチャネルを持つ強みを発揮する方針を掲げる

石居 岳

2020年7月22日 10:00

ファンケルは7月21日、初となるライブコマースの配信を始めた。

ファンケルの販売チャネル戦略は今期(2021年3月期)、通販においては新型コロナウイルス感染症の影響により、直営店舗で購入しにくい環境に対応。通販・ECサイトに顧客を誘導するなど、マルチチャネルを持つ強みを発揮する方針を掲げる。

また、ECモールなど外部のECチャネルでの展開も強化し、顧客との接点を拡大するとしており、ライブコマースの着手もこうした戦略の一環。

ファンケルの販売チャネル戦略
ファンケルの販売チャネル戦略(画像はファンケルの定時株主総会の事業報告からキャプチャ)

ライブコマースでは、新型コロナウイルス感染防止としてマスク生活が余儀なくされる消費者が増え、マスクによる肌への影響が毛穴にまで拡大している状況に対応。毛穴ケアアイテムをライブコマースで紹介した。

ライブコマースは、自宅のパソコンやスマートフォンでライブ動画を閲覧しながら、リアルタイムで製品を購入できるショッピング方法。ライブ中には視聴者からのコメントや質問にもリアルタイムで対応する。出演したのは、ファンケルの商品企画と商品PRの2人。

ライブコマースサービス「HandsUP(ハンズアップ)」を使っている。「HandsUP」は、プラットフォームからの集客ではなく、SNSで配信URLを拡散する仕組みを採用している。そのため、コメントの投稿や商品を購入するにはInstagram、LINE、Facebookのいずれかの登録アカウントからのログインが必要となる。

「HandsUP」内のファンケルのライブショッピングチャネル
「HandsUP」内のファンケルのライブショッピングチャネル(画像は「HandsUP」からキャプチャ)

配送希望先やクレジットカード情報を登録すると、ライブ配信画面上から簡単に商品を購入することができるようになっている。

「HandsUP」は2019年4月に台湾でサービスを開始。現在、台湾では6300を超えるブランドが参加している。

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