北の達人コーポがコロナ禍で着手した既存顧客&新規顧客獲得のアプローチ方法
北の達人コーポレーションは新型コロナウイルス感染症が拡大した2020年3-5月期(第1四半期)、既存顧客のLTV(顧客生涯価値)や定期利用継続率の向上、新規顧客獲得のための新たな取り組みをスタートした。
既存顧客へのアプローチ
LTV向上を目的としたクロスセル
健康食品のクロスセル(現在購入している商品だけではなく、別の商品も購入してもらうためのセールス手法)は難しいと言われているものの、化粧品は相性が良い傾向があるとされる。
北の達人の化粧品を購入する既存顧客に対し、たとえば洗顔料に加えて化粧水も提案するなどクロスセル施策をスタート。LTV向上に一定の成果をあげているという。
対応品質の向上
これまで、定期購入の解約を受ける際、「機械的に解約を受け付けていた」(北の達人コーポレーション)。
定期解約を受け付けるとき、「なぜ解約するのか」をヒヤリング。すると、一定の割合で利用方法に間違いがあるケースがあるという。
こうした使用方法の間違いによる離脱を防ぐために、専門スタッフの知識や電話対応のサービスを向上。売上高の7割を占める定期購入者の顧客満足度、定期購入継続率の向上へつなげる。
新規顧客の獲得施策
アフィリエイトの再着手
専門チームによる、アフィリエイトを使った新規顧客の獲得策に本格着手した。
Googleは2017年、「医療・健康」で「信頼性・有益性」が高い情報が上位に表示されるアップデートを実施した。その影響で、「信頼性・有益性」の高いスキルの高いアドアフィリエイター(自己資金で広告出稿し、成果報酬型の広告代理店スタイルを採用するアフィリエイター)が増加。
こうした状況を背景に、「信頼性・有益性」を担保できると判断したため再度、アフィリエイトへの取り組みを強化することにした。
テレビ広告や女性誌などの雑誌広告
インターネットでは商品を購入しない顧客へのアプローチとして、テレビ広告と雑誌広告をスタートした。テストと位置付けており、テレビ広告は札幌など一部エリアで展開。雑誌広告は女性セブンなどで展開している。
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