アスクルが通販売上の一部を東北3県の事業者に出資、持続可能な支援をめざす新たな東日本復興支援
アスクルはBtoB通販で展開する特定商品の売り上げの一部を、東日本大震災で被災した岩手県・宮城県・福島県の事業者へ出資に充てる新たな東日本復興支援を始める。
「ASKULサービス」で販売するオリジナルデザイン商品の半年間における売上高の1%を東日本復興支援に回すが、0.5%は対象商品の製造メーカーが寄付金、アスクルは0.5%を出資金に充当する。
売り上げの一部から捻出したアスクルの出資金は、インパクト投資プラットフォーム「セキュリテ」(ミュージックセキュリティーズが運営)を通じ、インパクト投資(社会課題解決をしながら投資のリターンをあげる投資行動)として対象事業者を公募。個人投資家からも出資を募る。
持続可能な支援をめざすため、寄付に加えインパクト投資での支援も加えた。出資、寄付を通じた支援を事業者に対する新たな復興支援策として展開。これまでアスクルが実施してきた東日本復興支援企画における過去実績から500~700万円(寄付とインパクト投資合計)程度を見込む。
アスクルとミュージックセキュリティーズは、現地の活性化や社会課題解決をめざす事業を支援する。“必要なところに必要な支援”を届けるために、支援先の決定は公募の上、審査を実施。公募期間は2月22日~4月30日。6月30日には支援先を決定し、11月上旬にも支援を実施する。
支援対象事業は以下の通り。
- 岩手県・宮城県・福島県で実施する事業であること
- 地域活性化に貢献する事業や社会課題の解決に資する事業であること
- 資金調達の募集開始以降に資金を使用する事業であること
- 支援事業による地域や社会課題への成果についてモニタリングを実施し、出資者への報告を実施すること
「セキュリテ」は1口数万円の少額から出資できるインパクト投資プラットフォーム。経済的なリターンだけではなく、創業や中小企業支援による産業振興・地域創生、インディペンデントな創作活動と研究開発、環境問題の解決、震災からの復興など、地域で抱える社会的な課題に対し、出資を通じて解決しようとする経済的な価値と社会的な価値の両方を追求する新しい投資の仕組み。
アスクルとミュージックセキュリティーズはそれぞれ、東日本大震災発生以降、被災地復興のための支援活動を実施してきた。東日本大震災の発生から間もなく10年が経過する。地域に根差し、これからの東北3県を築いていく役割を担う事業者へ、寄付とインパクト投資による資金の提供を新たに協力して開始することにした。