heyが提供する実店舗とECの商品・在庫データを連携するレジアプリ「STORES レジ」とは

「STORES」プラットフォームを展開するheyは、ECサイトと実店舗の在庫情報などを連携・管理するレジアプリ「STORES レジ」をリリースした

公文 紫都

2021年6月17日 10:00

EC開設・運営、キャッシュレス決済、オンライン予約システムなど、「STORES」プラットフォームを通じて中小企業や個人事業主のデジタル化を支援するheyは、ECと実店舗の在庫や商品情報を連携して一元管理するレジアプリ「STORES レジ」の提供を始める。6月15日に発表した。

中小企業が直面する“二重管理”の課題を解消

新たに発表した「STORES レジ」は、次の機能を搭載している。

  • 実店舗とECの商品情報を一元管理
  • 実店舗とECの在庫をリアルタイムで連携・管理
  • レジとキャッシュレス決済ををスムーズに連携
  • 実店舗のレジに登録した商品情報で、新たにECサイトを開設
POSレジとECの商品や在庫データを連携。クラウドに同期されるためリアルタイムにデータが反映される
POSレジとECの商品や在庫データを連携。クラウドに同期されるためリアルタイムにデータが反映される

heyは、0円からECサイトを構築できる「STORES」を中小企業や個人事業主向けに展開している。実店舗を主軸としてきた中小企業や個人商店の間でも、ECサイト開設のニーズが急増。heyの2021年6月時点の流通総額は2018年2月と比較し、4.9倍で着地する見込みだ。

しかし、中小の小売事業者が新たにECを開設する場合、基幹システムやPOS連携できるシステムを資本力で導入しやす大企業と異なり、「スモールビジネスならではの課題に直面しやすい」と取締役CPOの塚原文奈氏は説明する。

取締役CPOの塚原文奈氏
hey取締役CPOの塚原文奈氏

たとえば、ECと実店舗の在庫管理の統合および一元管理ができないといった“二重管理”の課題があげられる。

実際、「STORES」を導入している事業者のなかには、「実店舗で先に売れてしまうことがあるため、ECの在庫はあえて少なめに登録している」といった声もあったという。

こうした課題を解決するために、開発・提供したのが「STORES レジ」だ。

「STORES レジ」は、お店のレジにネットショップを“そなえる”という提案。ECとPOSレジが完全に一体化している。(塚原氏)

STORES レジで提供される機能
「STORES レジ」で提供する機能

スモールビジネスを対象に、利用料金は0円から

料金はフリープラン(0円)と、スタンダードプラン(2,178円/月額)の2種類。基本的にはフリープランでほとんどの機能を網羅しているが、有償のスタンダードプランは、品番表示やバーコードスキャンにも対応。キャッシュレス決済サービス「STORES決済」と連携する場合は、決済手数料が別途発生する(クレジットカード:3.24%/3.74%、交通系電子マネー:3.24%)。

類似サービスはすでに「Shopify」や「Square」などで提供されているが、「(既存サービスには)ハイスペックな機能が多く含まれている。また無料で使える範囲が限られており、スモールビジネス向きではない。STORES レジはマルチチャネル化のハードルを下げて、スモールビジネスが利用できるようにしていきたい」(塚原氏)。価格とサービスのバランスを武器に他社サービスと差別化を図っていく。

初年度の導入目標店舗数は非公開。「市場感としては、70万店舗くらいある。まずは丁寧に1社1社使ってもらうことをめざしている」(塚原氏)と言う。今後は、売上分析機能の充実や、スマホ版の開発を進めていくとしている。

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